第15話 6月のある金曜日3

「クルトンクルトン。女子の方がな。1人行けるかわからないとかまだ言ってるみたいでさ。クルトンその子来たら相手してやってくれよ。今はぼっち楽しんでいる見たいだからな、まあこういうこともあるさ。俺は悪くない!」


 俺がさて、次は何を追加しようかな――と、メニューを見ていると、旺駆里がそんなことを言いに俺のところへとやって来たのだった。

 

 つまり旺駆里の話により、本来は今日のメンバーはちゃんと偶数だったらしい。だが、急遽1人遅れているらしく。現在は奇数になり。俺が余っているという現状らしい。

 遅れてやって来るかもしれない人の相手ね。俺なんかに出来るのかはわからないが。でも遅れて来て、盛り上がっているところにいきなり入るのはちょっと――という人だと。俺が1人で居たら……いやいや1人で居る奴に声かける方が難易度高くないか?高いよな?やっぱり――俺不要説?

 

 とりあえず追加で頼んだ料理を食べつつ。いろいろ考えていた俺だった。いや、一応な。遅れてきた人にどのように――とか考えていたんだぞ?俺優しいから。


 だが――俺の考えは無駄となったのだった。

 何故なら。それから少しして、多分そのまだ来てなかった参加者の知り合い?友人?女子。確か――自己紹介で1年生って言っていた子だったかな?その子がスマホを持ちつつ、旺駆里の方にコソコソ移動して――「あの――。——やっぱ――無理みたい――」ということをちらっと言っているのが俺の耳にも届いてきたからだ。ちょっと騒がしかったからちゃんとは会話が聞こえなかったがな。

 

 とりあえず、どうやら、遅れていた女子側のもう1人は急遽都合が悪くなり欠席という事らしい。ってことはだ。俺もう居ても居なくてもどっちでも良くなったという事じゃないだろうか。そもそも俺ずっと必要ないという。あれだ。1人で騒がしい集団のところに相席――?という形で通されて食事をしたみたいだな。ってそんな相席あってたまるか。


 俺は食うだけ食って――撤収。ということはさすがにしなかったというか。なんか出にくかったしな。俺奥に入っていたし。

 だから、それから少し大人しく俺はしていて、さすがにもういらないな。などと俺が思いつつ。飲み物を飲んで休憩しつつ。騒がしい残りのメンバーを見ていると――って、騒がしいのは男子だけだな。一部女子は若干引き気味――って、俺と同じく話しつつだが、普通に食っている人も居るが。聞いてます――ってオーラはあるが。普通に食ってる。って、騒いでいるのマジで旺駆里を中心にした男子だけじゃん。なんだよ、この後どこ行く?ってもう数十回聞いたわ。女性陣誰1人として、次に乗り気じゃないぞ?

 って――やっぱ暇だ。俺もう居る必要ないし。特に話しかけられる雰囲気ないし。よし。帰ろう。いいだろ?ダメか?


 などと俺が思っていると、ちょうど男子の一部がトイレへでも行ったのか席を立った。よし。チャンス。この流れだ――ということで、俺は『じゃ、先に消える』と、旺駆里に声をかけて――旺駆里の返事を聞くことな――。


「ちょちょ、クルトン!何で帰るんだよ!」


 さらっと逃走できなかったため。旺駆里から返事が来てしまったが――って、俺居なくてもいいじゃんだったし。ということで、お開き――と言う感じで俺が手を振りつつとっとと消えると――なんか後ろの方で女性陣も――と言う声が聞こえだして。旺駆里がそちらに反応したため。俺はお店を出ることに成功した。

 ちなみにあの後どうなったのかは知らない。

 今日の俺。普段行かないお店で夕食食べた。ただそれだけである。

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