第30話

保証の分安定した生活を約束できるので金銭や安定を求めるにはもってこい。

そして公務員という職業にあたるため他にもメリットがある。


「公務員の職業は当時は何かと便利でね。

 その身体自体が凶器のアドベンチャラーだとあまり子どもの教育をするときにもあまり信頼されないんだよ。

 親同士の懇談会とかそういったのに行くときにアドベンチャラーだと渋い顔されるしダンジョン庁のアドベンチャラーならまあまあ信用できるし公務執行妨害とかそういった権限が使えるからね。」

「おばさんって伝説のアドベンチャラーだったのにダンジョン庁のアドベンチャラーになったときはとても騒がれたみたいだよ。」

「懐かしい話をよくもまあ覚えているもんだ。

 みずきを産もうと決意したときはあの人と丁度今の涼奈ちゃんみたいな感じで出来ちゃってね。

 いつもホームにしていたところでエラーエンカウントがあって助けられたのさ。

 昔はダンジョンに入るのがまだ緩かったから今の旦那のスキルならダンジョンに入ることが許可されない外れスキル。

 でもあの人は私を助け出した。

 これが極限状態の恋ってやつなのかね。

 でも冷めることはなかったしねえ。

 涼奈ちゃんも冷めることはなさそうだからとっても手ごわいねえ。」


おばちゃんはそれなりに名の知れた人らしい。

何の経験もない俺にはただの近所に居そうなおばちゃんくらいにしか思わないが強者なのだろう。


「葵お兄ちゃんに恋をするのは私。

 それに葵お兄ちゃんの方がお母さんたちよりも強いもん。」

「お、そりゃあ大きく出たねえ。

 まあミノタウロスに勝つくらいだから強いことは確かだけどね。

 検査が受け終わったらおいで相手をしてやるさね。」


そんなに俺は強いのかという疑問しか浮かばない。


「うーん、私はキングスライムとミノタウロスの戦いしか見てないし相性の問題もあるとは思うけど。

 ベットの上なら最強かな。

 彼はね。」

「ずるい。」

「みずき、あんたはまだ高校生なんだからせめて18歳になってから色仕掛けはしなさいよ。」


ああ、この子まだ高校生だったんだ。

結婚するには18からだから色仕掛けも18と。

でもできちゃった退学とかも聞くけどアレもどうなのかね。


「もう、若い子に目を行かせないの。

 それに適度に熟れた果実の方が酸味と甘みのバランスが良いのよ。」

「私の方が酸味が強い分葵お兄ちゃんの好きな味に料理してくれるもん。

 完成された果実に手を出すほど難しい料理はないよ。」


何故料理に例えているのかは疑問だがそのまま食べるのなら酸味と甘みのバランスの良い果実の方が好みだ。(女性例:涼奈)

生クリームなどの甘みを加える熱を与えるのには味の形が崩れにくい酸味の強いものが良い。(女性例:みずき)

ジャムなんかにするのなら甘みの強いモノをさっと煮詰めるのもうまい。(女性例:メアリー)


「でも強いて言うなら涼奈さんが良いかな。」


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スライム道

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