第28話
勝手に言わされた。
「私のスキルは黒歴史(ブラックヒステリー)、私が痛いと思いながらやっていたことは全て自己の強化につながる。」
某知的派筋肉ムキムキゴリマッチョな明治鬼退治マンガに女性ファンを奪われた鬼退治マンガの第二部の主人公の描写通りに俺が言わされた。
「つまり、厨二病ならなんでも事象化するのならミノタウロスも倒せたんじゃ。」
「……ミノタウロス……みたいな…強力なモンスターを前にすると…………恐慌状態、生きることしか考えられないようにになるから無理。」
「うんみずきちゃんの言う通りで私も極限状態だったしいつも出せるようにしている魔法少女の携帯しかできなかったの。」
「……涼奈ちゃんが昔ハマってた奴。」
「それは言わないで!」
「でも私には伝えてくれた。」
なるほど、このスキルにはそこそこ厄介な制約があるようだ。
幼少期からやっていたことを大人になると恥ずかしがるのが普通でそれもまた黒歴史と呼べる代物だと思う。
「黒歴史ってそもそも何のことを言うのか気になるけどね。」
「黒歴史は白い悪魔ターンAの中に存在する用語、物語中では太古に封印された宇宙戦争の歴史のことを指す言葉。」
「あー。」
「私もアレを白い悪魔とは呼びたくない。」
白い悪魔ターンAは白い悪魔シリーズの中でも好みに別れるお話である。
何せいままでの白い悪魔の原型を一切とどめていないとまで言う人が居るくらい見た目が変わり過ぎているので好みに別れてしまうのだ。
俺もアレはあまり好みでは無かったのでアニメは見ていない。
「あれ?でもみずきも見てたよな?」
「…嫌いだからって見ないのは違う。
見て嫌いかどうかを判断しないと。
私は葵お兄ちゃんをじっくり見てす……な……ん…もん。」
最後の方がゴニョゴニョと聞こえづらかった。
「私は葵お兄ちゃんをじっくり見て好きになったんだもん。」
涼奈さんが代弁してくれた。
ポカ(へにょん)~ポカ(へにょん)~
みずきちゃんが涼奈さんをポカポカと叩いているのだがその力が弱弱しいせいか慎ましくも確かな柔らかさをもつ胸がクッションとなりへにょんという柔らかな音を錯覚させている。
涼奈さんは今まで触れていなかったが美乳と呼ばれる類の胸の大きさで大き過ぎず小さ過ぎず身体の体系に会った形の乳をしている。
そう、裸ワイシャツが似合う人間なのだ。
巨乳の裸ワイシャツの方が良い?
バカを言え。
確かに巨乳のはちきれんばかりの胸部のボタン接合部の悲鳴を今か今かと待ちわびながら見るのは醍醐味と言えるだろうがそれでは見えそうで見えにない境地が無い。
しかも彼女は魔法少女姿似合う。
即ち小さ目で尚際立つのだ。
大人の女性の雰囲気も併せ持った魔法少女は巨乳ではエロ漫画的要素が多くなりすぎる。
全年齢版にするのなら慎ましくも女性のシルエットが見えるくらいの大きさが好ましい。
「こ、これが大人の力……。」
涼奈さんの大人と少女のあどけなさを持つ魅力に気が付いたのかがっくりと項垂れるみずき。
勝手に攻撃して勝手に自滅する。
これはみじめだ。
「これこれ、あまりみじめになるんじゃないよ。
私は教えただろうに優勝賞品を奪えるのはゴールをするまでだって。」
「私に勝てるかな?」
余裕の笑みを涼奈さんは浮かべた。
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スライム道
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