第27話
「いやいやいやいや、みずきちゃんなんでそんなに知ってるのかな?」
「だってお姉ちゃんとお風呂入ったときにお兄ちゃんだって気づいたんだもん。」
「それもう幼馴染だよね。」
「うん。」
コンコン
長いこと話しているせいか後ろからノックがかかった。
「みずき入るよ。
ああ、さっきの涼奈ちゃんのお客さんかい。」
「おばさん、お世話になってます。」
「涼奈ちゃんも元気そうで何より。
みずきがここに呼んだことは余程特殊な武器の適正を持っていたのかい?」
「全部。」
「は?」
「全部の適正を持ってた。
それとお母さんは葵お姉ちゃんのこと覚えてない?」
おばちゃんは俺をじっと観た。
「ふむ、葵ちゃんって言うと確かみずきの面倒を見てくれていた娘だね。
でも確かその子は女の子……。」
俺をさらにじっと見つめた。
「ふむ。でも彼で間違いはないようだね。
それで惚れたのかい?」
「最初から惚れている。
最初から私の彼への好感度は最高潮(クライマックス)。」
「いまだに男の子の趣味が好きなのは変わらないのかね。」
男の子の趣味と聞いてやっと思い出した。
確かに女の子と遊べという親の意思に沿いつつ男の遊びができる女子を探していたところ年下の彼女が該当した。
それだけの話だ。
損得しか考えていない子どもの考えていたことだったので自分が楽しむことしか頭にないし彼女のこともすっかり頭から忘れていた。
まだ幼かった彼女の家はスーパー戦闘シリーズやライダーなど男子がよく見るオタク文化の製品が揃っていた。
「いつも私のことなんて見ないでゲームばっかりしてたもんね。」
な、なんか緑赤青黒黄のカエル宇宙人の物語っぽくなってきたぞ。
俺が緑でみずきさんが青の幼馴染コンビに見えている。
「ごめん。」
「………気にしてないから……………良いよ……。」
「それ絶対に気にしている奴だよね。」
「…大丈夫その代わり……結婚してくれれば………いいから…。」
要求がえらく大きいのだが……。
何となく、何となく力丸(りきまる) 涼奈(すずな)さんの方向をギギギとクレゴーゴーロクを注入していないロボットの歯車のようなぎこちない動きをしながら振り向いた。
「ゴゴゴゴゴゴゴ!」
「それ口で言うんですか。」
「乳母(うば) 葵(あおい)!貴様の次のセリフはみんなまとめて俺の女になれ、だ!」
な、なんだと
「みんなまとめて俺の女になれ!
……………………………………
……………………………………
……………………………………
……………………………………
…………………………………は!?」
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スライム道
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