第61話:魔力の使い方
「その点に関してはまったく心配ございません、大丈夫でございます。
妊娠前の体調管理はもちろん、妊娠中の体調維持も、魔法薬でできます。
お体の中にいるおられるお子様に関しても、イーライ様がご無事を確認してくださいますので、全く問題ございません」
俺はセバスチャンの言葉を聞いて全てを悟った。
「セバスチャン、お前、この時の為に従魔や従竜の妊娠出産を俺に確認させ、お腹の中の子供の治療までさせていたのか」
「今のイーライ様の言葉を聞いてくださいましたでしょうか。
イーライ様は既に従魔と従竜の妊娠出産を、何百と経験されておられます。
中には体調不良で流産しかけた事もあれば、体内の子供に異常があった事もありますが、その全てを外からの魔術治療で完治させておられます。
イーライ様が手助けされた妊娠出産では、一度も流産や死産がありません。
それは子供を産む従魔だけでなく、卵を産む従竜も同じでございます。
卵の中を確認されて、少しでも異常があれば外から治癒魔術をかけられました。
そのお陰で卵すら全て五体満足に孵っております。
奥方様には安心して妊娠出産していただけます」
セバスチャンが一気に言い切ったが、父上も母上も唖然とされている。
大公家の嫡男である俺が、従魔や従竜の妊娠出産まで手伝ったことを驚いたのもあるが、その全てを魔術を使って成功させた事を驚いているのだろう。
先ほど父上が言われていた通り、この世界の妊娠出産は命懸けだ。
普通の病気や事故なら、回復魔術で何とかなるかもしれない。
だが魔力のあるこの世界では父親と母親の魔力が上手く適合しない事もあるのだ。
「セバスチャン、説明した事を何度も聞くなと思うかもしれませんが、とても大切な事なので、もう一度確認させてもらいますね。
それは、魔力不適による妊娠中毒症も治せるという事ですか。
それと、私がお腹の子供のどれほど魔力を与えても大丈夫と言う事ですか」
「はい、その通りでございます。
イーライ様を妊娠された時に、何度も危険な状態になられましたね。
だからこそ、オードリー公女殿下とサバンナ公女殿下を妊娠された時に、魔力を注がれませんでしたね。
魔力を持って生まれるか生まれないかは運だと言われていますが、母親が魔力持ちの場合は、少しでも確率を高めるために、子供に魔力を注ぐのも常識でございます。
それをこれからは思う存分できるようになるのでございます。
いえ、それだけではございません。
大公閣下と奥方様のお覚悟次第では、更に確率をあげる方法がございます」
おい、こら、セバスチャン、あれまでこの時の為の実験だったのか。
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