第16話 混浴
どういうわけか彼女とお風呂に入ることになった。理由を聞いたところ「なんとなく一緒に入りたくなって…」だそうだ。何事もなく終われば良いんだけど…。とりあえず服を脱ぎ終わった俺は先にお風呂に入っておく。もちろんタオル込みだ。常識上あまり良くはないがそこは仕方ない。頭を洗って泡を流していると後ろから「入るよ~。」と声がかかってきた。「うん。どうぞ~。」と返すと同時に彼女が入ってきた(もちろんタオルで隠して)。「背中洗ってあげよっか?」「じゃあ、お願いするよ。」とりあえず任せてみることにした。「へ~案外筋肉有るんだねぇ。頼もしいなぁ。」と俺の筋肉を確認し始めた。「言うほどないよ。」と俺は苦笑する。こうしてみるとやっぱり夫婦みたいだよな…と俺は思ってしまう。そして俺は「なんか夫婦みたいだな。」と思わず言ってしまった。こころは目をパチパチしながら「えへへ~嬉しいな~」と照れながらニコッと笑うのであった。
悠斗の身体を洗い終わり、私も身体を洗っていた。彼は湯船に浸かり息をついていた。「湯加減大丈夫?熱かったら言ってね。」と彼に問いかける。「大丈夫。問題ないよ。」と返ってきたので安心した。そして私も身体が洗い終わり湯船に浸かる。幸い浴槽はそれなりに広いので身体が密着することはなかった。「最近一人でお風呂入ってて寂しかったから悠斗と入れて良かったよ~。ありがと。」と彼に感謝を伝える。「まぁ、恥ずかしいから一緒に入るのは低頻度でお願い。」と熱さのせいか、それとも照れているのか分からないが顔を赤くし言ってくる。「は~い。低頻度って事はたまに一緒に入ってくれるんだ。」と私はにやにやしながら言う。少しぐらい恥ずかしくても好きな人と一緒に居られるのだからどうってことはない。「そろそろのぼせそうだし上がるか。」と彼と私はお風呂から上がるとこにした。その後私たちは年明けまでの時間をテレビやゲームをしながら待っていた。途中ポッキーゲームをやろうとなったときは心臓が破裂するかと思ったがなんとかなった。それに彼の反応が面白くてやっていて楽しかった。
そんなこんなで、私たちは残り数十分で年越しを迎える。今年一年色んな事があった。悠斗と付き合ってデートして一緒に遊んだ。心から楽しかったと思える一年だった。また次の年も私たち二人で幸せになりたい。そう思いながら「今年もお疲れさま。色んな事があったけど全部楽しかったよ。来年もよろしくね。」「おう。俺も楽しかった。来年も幸せになれるように一緒に居ような。」そして時計の針は12時00分を指していた。
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