第25話
「各員この状態を見てどう思う」
「本艦ノリアクター並ビニスラスターノ劣化ガ深刻化シテイマス」
「換装できなかったのか」
「認可ガ降リマセンデシタ」
「本戦闘での目的は敵艦の鹵獲するのを目的でいいか」
「ABCビルダーノ輸送ハドウシマスカ」
「それはコロニー間移動車両を積み込んでいたはずだよな、あれを使うか」
「了解」
「戦略的な話をするか」
「コノ陣形カラシテ、数デ叩キ潰サレルカト考エラレマス」
「まあそうなるよな」
コイツラは確か戦闘データの明確なものをラーニングさせてなかったはず、おじさんがもしかしたらラーニングさせているかもしれないがそれでもそこまで期待できないような気がする。
「近場にデブリ帯があったはずだよな」
「ハイアリマス」
「本艦はデブリ帯に向かう。
到着次第衛星で本艦を隠す。
敵船の鹵獲は俺がモービルで行う、船は後方支援を行ってくれ。
余裕があればガイザー部隊をサポートしてくれ」
「了解、デハ移動ヲ開始シマス」
「何かしらプランに異常をきたすと予測されるものが起きたら連絡してくれ」
俺はそのまま格納庫に向かった。
「モービルの状態はどうだ」
「一様稼働ハ可能デスガ。
ヤハリ」
「あれか」
俺が使っているこいつは外装こそ作業用の見た目をしている(それも二世代モデル)が謎の装甲によって恐ろしい硬さを保有している、リアクターが半永久的に粒子を吐き出し電気までもを生み出す。
そんな意味のわからないものだったりするのだ。
そんな化け物にも2つの弱点がある。
その2つの中でも特に異常なのは、外装の外すことが可能な場所に限界がある。
そしてもう一つの弱点が1つ目と重なるようだが、内部をシステムもフレームも触れることができない。
そのせいで最適化や改修ができない。
回収できないせいでスラスターは寿命をかなり削る高出力モードにしなければ使うことができない。
維持がかなり困難な品だ。
「スラスターの換装パーツの予備はあとどんなもんだ」
「最高デモ出撃ハ2回分、下手ヲスレバ一回シカ出撃デキマセン」
「了解したよ、とりあえずコックピットを開いてくれ。
最適化のためにアルゴリズムをもう少し書き換えるよ」
「予定地点マデ残リ一時間ダソウデス」
まあ、一時間もあればこのメモの中身くらいは適用させられるかな。
まあ、適用しなくても準備だけでもしておくか。
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