第9話 アプリ

 社交の会場で、千重とマイケル・ブラッドはまだ話している。晴人はと言うと、すっかりぷんすかになっている。マイケルはこんなことを言い始める。


「千重はSNSをやっていますか?」


「ええ。とあるアプリを使っていますよ?」


「オー! 最近、とあるアプリでチエさんという人を知っているのですよ!」


 ここで、マイケルの話を聞いて、千重は、ん? と何かに気付く。ひょっとしたら、あのアプリのマイケルは、このマイケル? 千重は考えてみる。ちなみに、晴人はそれを聞いて慌てている様子だ。千重はドキッとなる。見知らぬマイケルが、今目の前に居るマイケル・ブラッド?


 え? どういうわけかしら? そう千重は思った。

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