第61話 狩りから採集へ
「血抜きの手間を省く為に、転移魔法で兎の血を全部抜いた。だから、外傷は無いはず」
ちょっと笑いを
「……そうか、それはまた想像以上にとんでもないのう」
そんなこんなで兎がある地点に向かう私達。
探索魔法で位置を確認しつつ……ここら辺かな? あ、あった。……何か萎んでる? それともこういう種類?
うっわ、結構な範囲が真っ赤になってるよ……。兎って結構血の量あるんだね。
「これってこのままで良いのかな?」
真っ赤になった一角を指してオーパ爺に聞いた。
「むう、出来れば処理して欲しいがのう」
まぁ、やっぱり色々寄って来るのだろうね。
「じゃあ、綺麗にしよう」
そう言って私は真っ赤になってる場所に洗浄魔法を掛ける。
「……」(私)
「わぁ、すごーい!」(エンケリンちゃん)
「……」(オーパ爺)
うん。血は確かに綺麗になった。でも、そこだけ不自然にぴかぴかになってしまった……ま、まぁ、そのうち周りと
「そ、その内同じ感じになるでしょ」
「う、うむ。そうじゃな」
私達はそれを放置する事にした。まぁ、まず人も来ない所だろうし? 例え仮に人が来て、これを見たとしても? 特に問題になる事は無い……よね?
「それじゃ、どうしようか?」
もう、あれに関しては考えない事にした。
食肉用の兎は、一羽あれば充分でしょ。スグリ? を取りに行けばいいかな?
「スグリは近くにありそうかのう」
「えっと……、ちょっと離れた場所にあるね」
探索魔法で調べた結果を伝える私。
「そうか、では馬車に戻る迄に危険は無さそうかのう」
ん? 何故そんな事を? 今必要?
「うん、大丈夫だよ」
疑問に思うも、ちゃんと答える私。
「それでは儂は先に戻って兎の解体をするとしよう。スグリの実は頼んで良いかのう?」
ああ、成程。そう言う事ですか、リスクが無いなら時間を有効活用と。
「うん。分かったよ」
こうして、私とエンケリンちゃんはスグリの実を取りに向かい。オーパ爺は来た道を戻って行った。
「エンケリンちゃん無理してない?」
「うん! 大丈夫だよ!」
うんうん。元気にお返事する姿もやっぱり可愛いね。
そうして、暫くスグリの実を目指して歩く私とエンケリンちゃん。
えっと、ここら辺なんだけど……どれだろ? 探索魔法の反応はここら辺なんだけど……。
「あ! あったよリーベスお姉ちゃん!」
きょろきょろしている私の後ろから、前を覗き込んでいたエンケリンちゃんが声を上げる。
「え? どれ?」
「ほら、あれだよ」
エンケリンちゃんが指を指す。私には藪しか見えない。
「……どれ?」
魔法では確かにエンケリンちゃんの指してる所に辺りに在るっぽいんだけど……?
むむ、じゃあ、スグリの前迄草刈り魔法発射!
順調に草を刈っていく魔法が不意に消える。
あ、あそこなんだ。あ~成程、よく見たら小さい実っぽいのが付いてるね。あれか~。
「見付けた」
そう、一人呟いて、エンケリンちゃんと一緒にスグリの木? に近付く。
「一杯なってるね」
「うん!」
私の言葉に嬉しそうに応えるエンケリンちゃん。
さて、結構な量が付いているが……どれが熟したやつだ?
「エンケリンちゃんはどれが熟したのか分かる?」
「むらさき色のがおいしいの!」
笑顔でそう答えてくれるエンケリンちゃん。はい。可愛い。
えーと、紫は……あぁ、ぽつぽつと有るかな? 緑から黄、赤、そして紫って変化なのかな?
「あ、入れるの無いや」
まぁ、お道具箱 ――
「あるよ!」
そう言って元気にバレーボールサイズ位の円筒形の籠を差し出すエンケリンちゃん。
流石! 準備が良いね。エンケリンちゃん。何も準備してないお前は何なんだって感じだよね。……って!? 何でエンケリンちゃんに持たせてるんだ! 私が持ってないとでしょ!?
「ありがとう。エンケリンちゃん」
やってしまった事は仕方無い。ここは自然に受け取り、後は、私が持っていよう。
「うん!」
よし、ちゃんと受け取れたぞ。エンケリンちゃんはこういう時、自分が持つからって言っちゃう子だからね。今回は素直に渡してくれて良かった。私がそうゆう関係にしつこいのを理解してくれたのかな?
さて、実を採ろうか……ふむ、紫って言っても、そこそこ濃淡があるね。どこまでいけるんだ?
……よし、こう言うときは魔法だね。私の半径5メートル内で、いい感じに熟してるの光れ~。
「わわっ! 光ってる!」
突然、実が光だした事にびっくりしてるエンケリンちゃん。とっても可愛いね!
「いい感じのを光らせてみた。だからそれだけ採ろう」
「うん!」
そうして、エンケリンちゃんと一緒に、光る実を採集すると言う、なかなかのファンタジーな体験をした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます