第59話 野営地
びしょびしょになっちゃったエンケリンちゃんを、魔法で綺麗にしたら軽くご飯タイムだ。
お昼にはまだ早いけど、ここを逃すと次の場所まで結構あるみたい。
なのでご飯は簡単にパンとお肉だ。朝と同じ物の野菜無し版だね。大変美味しく頂きました。
そして再び出発。そして再び代わり映えのしない景色。よし、エンケリンちゃんを堪能しよう。
そんなこんなで今日の野宿場所に到着。
なんと、私達以外に誰もいない。貸し切り状態だ。
「誰も居ないね」
私が独り
「そうじゃな。こちらの道の先は村しか無いからのう。他に誰かが居ることはそうないのう」
そう、オーパ爺が答えてくれた。
「そうなんだ」
まぁ、気を使わないで良いのは良いことかな? でも、安全性という面ではどうなんだろうね。人が集まれば、それだけ防衛力が高くなるだろうけど、いつもはオーパ爺達しかいなかったって事でしょ? 何かに襲われでもしたら……出会った時みたいになっちゃってたって事だよね? そうなって無くて本当に良かった。
今は私が居るから何の問題も無いしね。
ふむ、ここの広場の大きさはさっきの場所の倍位あるのかな? 結構広い。
それにかなりボロいけど、井戸と
確かにちょっと設備があるね。
さてと、それじゃあ私は何をすれば良いのかな?
エンケリンちゃんはシュトゥーテのお世話だし、オーパ爺はどうするのかな?
まぁ、こういう時は聞くのが一番。
「オーパ爺、これからどうするの? 私、することある?」
オーパ爺が少し考えながら答える。
「そうさのう。いつもは急いで
「火なら私が出しとけるよ?」
私が居れば必要無いよね?
「じゃろうな。それにいつもより時間も早いから、急ぐ必要もないしのう」
暫く考え込むオーパ爺。
「ふむ。そうじゃな。この付近に危険な魔物や動物はいるのかのう?」
何かを思いついた様で、そんな事を私に聞いて来た。
「ちょっと待って……」
探索魔法の精度を上げて、エンケリンちゃんとオーパ爺が危険なものが居ないか再チェック……。
「居ないみたいだね」
「ふむ。それではエンケリンの作業が終わったら、食材を探しに行くかのう」
成程、新鮮な食料を調達するのか。なら私のする事は、
「そっか。じゃあエンケリンちゃんを手伝ってくるね」
「頼むのう」
そんな言葉をオーパ爺と交わして、エンケリンちゃんのもとに向かう私。
エンケリンちゃんの方を見ると、……ああっ!? 何てこった!? エンケリンちゃんが井戸で水汲みをしてるじゃないか!? あんな重労働をあの可愛らしいお手手でさせてしまうなんて!?
ちょっぱやで現場に向かう私。
「エンケリンちゃん! 後は私がやるよ!」
急いで作業を変わろうとする私。
「? ううん、だいじょうぶだよ。いつもやってるし」
それに対し、エンケリンちゃんは何事もなく作業を続けようとする。
「あぁぁ……! ほら! エンケリンちゃんはシュトゥーテのブラッシングをしてあげたらいいんじゃないかな!? 水汲みは私でも出来るけど、ブラッシングはエンケリンちゃんじゃないとね!?」
必死に説得を試みる私。
「う~ん? そっか、そうかも。それじゃあ、リーベスお姉ちゃんお願いね!」
ちょっと考えた後、嬉しそうに私にそう言って作業を代わるエンケリンちゃん。
「喜んで!」
ふぅ。何とか説得出来たね。ブラッシングだって楽な事じゃないけど、井戸水汲みよりはいいよね。
さてと、それじゃあ汲む……必要あるのか? 私が出せば良いよね? まぁ、希望は聞こうか、
「シュトゥーテ、井戸水と私のどっちがいい?」
という訳で本馬にリサーチ。
「ブヒン……、ブヒヒヒン(貴女ね……、私は何を飲ませれるのよ……)」
何故か物凄く不安気にシュトゥーテに聞かれる私。
「いや、水でしょ?」
それ以外に何があると?
「ブヒ……、ブヒン。ブヒヒヒン(はぁ……、まぁ良いわ。貴女の魔法の水をお願いするわ)」
何故が呆れられた感じでそう答えられた。
「了解」
さっきの休憩時と同じ様に魔法で水の球を出す私。
うんうん、良い飲みっぷりだ。
水の球の維持を設定して、エンケリンちゃんのお手伝いだ!
エンケリンちゃんが届かない所を抱っこしてあげて等のお手伝いをして、ブラッシングを終了。
「そろそろ行けるかのう?」
そこにタイミングを見計らったようにオーパ爺が声を掛けてきた。
「あ、オーパ爺。そうだね。それじゃあ行こうか、エンケリンちゃん」
「? どこに行くの? リーベスお姉ちゃん?」
疑問符を顔一杯に付けて、そう私に問いかけるエンケリンちゃん。
……そういやエンケリンちゃんに何も言ってなかったね。
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