第41話 同志?
私だってそこまで察しが悪い訳では無い、明らかにエンケリンちゃん関係になるとどす黒いオーラを出してたのでそうなのだろう。
問題はどう言う理由でか、だ。その理由によっては今後近付かない様にして貰わないといけないね。
そんな事を考えていたら別室に着いた。
バタン、ガチャリ。
んん? 今鍵閉めました?
「今鍵――」
「貴女は何者ですか? 何の目的でエンケリンちゃんに近付いたのですか? その上どうやって
おぉう。私が疑問を
「ええと、ですね……」
「答えないつもりですか?」
おぉう。気が短いな、今どう話すか考えてたところだよ?
「ちょっと――」
「そうですか。私にも覚悟は有ります。エンケリンちゃんに悪影響を及ぼす者は例え私がどうなろうとも排除します」
そう言うと
「うぇ゛!? ちょっ! まっ! ちゃんと話すから! 落ち着いて!」
ちょっとちょっと!? いきなり
返答次第では不味いことになりそう。彼女は物理的に私は精神的にね。
「えっと、先ずは、私は遠い国の僻地から来た魔法使いです。箱入りだったもので、こちらの事は殆ど知りません。エンケリンちゃんと
「くっ……、その件に関しては感謝しかありません。しかし、まだ全てに答えていませんよ!」
えっと、後は何だっけ? ……あぁ、どうやって取り入ったか、だったかな?
「うぅん……正直どうして彼処までエンケリンちゃんが懐いてるのか私も分からな――!?」
ひょっ!? またどす黒いオーラを出してますよ!? しかも、手に持ってる危ないものを今にも振り抜きそう!?
「あっ! あっ! あー! あー! ……あっ! そうだ! もしかしたらシュトゥーテと仲良くなったからかも!」
焦りながらも、何とかそれっぽい事を言えた。
すると、ザルツさんから出るどす黒いオーラが治まり、振り抜く寸前だった構えが若干緩まる。
「シュトゥーテ……と言うと、確かオーパさんの馬車を牽いている馬の事ですね?」
流石と言うか、ちゃんと知ってたみたいだね。でも、知ってるだけっぽい?
「そうです。シュトゥーテと仲良くなったのが切っ掛けかも知れないですね」
うん。考えてみるとそうなのかも。エンケリンちゃんとシュトゥーテがお互いの理解を更に深めたのは、私の力が関係していたよね。そう言えば。
「成る程、確かに私はその馬を見かけたくらいしか無いですね。将を得んとすれば先ず馬を射よ、と言うことですか」
ふむふむ、と頷きながらそう呟くザルツさん。
あ、こっちにも似たような言い回しが有るんだね。
すっかり
「では、逆に
「な!? 横暴ですよ!」
これからの事を思案していた様なザルツさんが、バッと驚いた様に此方を向いた。
「いやいや、いきなり刃物を出してくる人を護衛対象に近付ける護衛は居ないでしょう?」
私が冷静にそう返すと、
「ぐっ……ここに居ますね」
痛い所を突かれた、と言った表情をした後、しれっとそんな事を言った。
「いやいや、居ませんから。ほら、私の質問に答えて下さい。答えないなら接近禁止ですよ。因みに私は本当に魔法使いなので、私の排除は現実的では無いですよ」
「くっ、まぁ良いでしょう。聞かれて困るものではありませんし。私は幼子を愛しています。中でもエンケリンちゃんは特別ですね。求める関係など! どこまでもに決まっています!」
大きな身振りも合わせて、ザルツさんはそう堂々と宣言した。
「分かりました。今後はエンケリンちゃんに近付かないで下さい」
まぁ、そんな事を言われたら私はこう答えるしかないですよね?
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