第53話
「にゃ!」
「ん?人!?」
「ちっ!せっかくここまできたのに!」
「襲われてる!?」
「タチバナ様おまちください」
たどり着くと数名の自分物の遺体と数体の魔物の死体が転がり最後の一人らしき男が必死に魔物と戦っていますがどうやらあの小さな荷車に積んでいる荷を魔物は狙っているようです。
「とりあえずタチバナ様とテトは魔物を」
「わかりました!テトいこう!」
タチバナ様とテトが魔物にかけだしたので私は男を拘束することにしました、きっとあの男は盗賊の類だと思います。
「大丈夫ですか!」
「あ?ああ!あんちゃんすまねぇ!」
「いえ!」
勢いで飛び出したけど豚だ!豚男だ!こえぇ!!!
「にゃ!」
「お、おーけー!」
「ラッキーだぜ…今のうち」
「そういうわけにはいかないのです」
「なっ!?がっ……」
「アリスさん!?」
「なぜこんなところにオークがいるのかわかりませんが、速めにお倒しください」
「えぇ!?」
「にゃっ!にゃっ!」
「あっ!テト!てめぇらごらぁぁぁ!!!」
流石テトです上手くタゲをあつめタチバナ様のやる気をひきだしてくださいました、時間がもったいないのでここで一押しいたしましょう。
「タチバナ様、そのオークたちは女性を襲って子を産ませます」
「え!?」
「街から近い場所ですし、これ以上進ませればカリンたちも危険です」
「!!!!!!!」
やっとスイッチがはいったようです、手が焼けますがこれで一瞬でけりがつくはずです。
「下衆どもがぁぁぁぁ!!!おらぁぁぁ!!しぃぃぃぃぃねぇぇぇぇぇ!!!」
「にゃ!?」
「なっ!?」
飛び上がったタチバナ様が駒のように回転をし蹴りを入れた反動で次々と着地することなく回りながらオークを蹴り殺していきます……。
「旋風脚だおらぁぁぁぁ!!!!てめぇがボスか!色黒だからって調子にのんじゃねぇ!!!」
「タチバナ様!それは!!!!なっ!?」
他のオークより二回り大きく巨大な剣を振りかざしたオークジェネラルに臆することもなく低姿勢で一気に詰め寄ったタチバナ様は両手を地面につき低空の回し蹴りをジェネラルの膝にたたきこむとジェネラルは膝から崩れそこに飛び上がる力を使い渾身のアッパーを顎に叩き込んだようでした…あいかわらず見えますが反応ができません……。
「スクリューアッパーだ!どうだこら!」
「………………」
「………………」
顎が砕け散り上あごにめり込んだまま頭部が内部から破壊されたかのようにぐちゃぐちゃに崩れ去ったオークジェネラルが声を上げる間もなくやられたおれました…出鱈目な威力です……さすがのテトも驚いてかたまってしまっていますが私も言葉がありません…。
「テト、ケガはない!?」
「にゃぁ~」
「よかったぁ…あんな豚の汗とか涎をつけられたら困るどころじゃないもんね」
「た、タチバナ様…豚共をとりあえずこちらの袋へ」
「ああ、そうですね!ありがとうございます」
「い、いえ」
汚いものをさわるように片足や片腕をつかみ軽々と袋へいれていきますが…オークの平均体重は400キロを超えます…結局2袋が満杯になってしまいました。
「アリスさんそのおっさんなんで…」
「多分ですがこちらの男達は賊です」
「え?」
「あちらの荷車にある荷をはこんでいたところオークたちに襲われたようです」
「何が積んであるんですかね…もしかしたら超高級な肉とかですかね?」
「わかりません、死体をとりあえず袋にいれましたし男も拘束済みですので荷を確認してみましょう」
「さすが…迅速すぎる…」
「おそれいります…では見てみましょう」
私のほうが驚いているんですが…まあいいでしょう…。
「穴が沢山開いてる箱が二つですね…」
「はい」
「シャーーーー!!!!!」
「テトどうしたの?」
テトが箱を威嚇しています…危険なものなのかもしれません。
「タチバナ様、危険かもしれません」
「そ、そうなんですか!?あら?この箱どっちも微妙にうごいてますよ!?」
「!?生物がはいっているのかもしれません」
「え!?じゃ、じゃあ出してあげないとかわいそうじゃ…と、とりあえずこの縦長のほうの箱から…」
「おきをつけください!」
「は、はい!…え!?と、鳥だ!」
「これは!」
驚きました…ただの賊ではないのかもしれません…。
「テト食べちゃダメだからね?」
「フシューー!!!」
「テト、大丈夫だよ鎖でつながれてるし…アリスさんテトをおねがいします」
「かしこまりました」
「窮屈だろ?ごめんよ…すぐ外してあげたいんだけど…鍵が…」
「タチバナ様解放なさるのですか?」
「それはそうですよ!嘴まで筒でふさがれてるんですよ?死んじゃいますって!」
「はぁ~…男の荷物をみてましょう」
この方は危険生物だといってもきっと聞かないでしょう…どうしたものか…。
「あった!沢山の鍵だ…ごめんよ?箱は力任せにあけられたけどさすがにこれは鍵をためして外すからね?」
「……」
「まずは筒を…えっと…おっと!ごめんよ!っておぉ!ふわふわだね!真っ白で綺麗だし!お!これだ!ちょっとうごかないでね?…よし!」
「クェ」
「ん?さきに羽のほうがいいかな?動かないでね?」
「ホゥ」
「ん?その鳴き声…もしかして君はフクロウか」
「タ、タチバナ様…それはテレゴノシスという…」
「ほぉ!こっちのフクロウはテレゴノシスっていうのか!動物園で見たフクロウよ大きいし綺麗なんですねぇ」
「そ、そうですか」
「ええ…よし!全部はずれたよ!おいで!そとにだしてあげるよ!」
「ホゥ」
「お?はは!君も賢いなぁ!肩に乗っても全然痛くないや!」
「………………」
「…………」
「この子かしこいですね!」
「そ、そのようで…」
「ほら、もう自由だよ?飛んでもいいんだよ?」
「ホゥ」
「もしかしたら何も食べてなくて弱ってるのかなぁ…アリスさんこの子を」
「はぁ~…カリンに見せてみましょう」
「はい!今凄腕の先生にみてもらうからね!カリン先生は優しいし必ずよくしてくれるよ!」
「ホゥ」
「あ、もうひと箱あるんだった…」
「ホォ!」
「シャー!」
「こらこら、あぶないよ!中にいる子も驚いちゃうよ、ちょっとアリスさんのところにいっててくれる?」
「…………」
無造作にテレゴノシスを抱きかかえ私の肩へ乗せてしまわれました…右手にテト、左肩にテレゴノシス…普通ならすでに私は死んでいます…。
「お!?亀!?アリスさん!亀ですよ!」
「!!!!?????」
「おっと!大きい声だしてごめんね?あ、そうだ!俺達これから湖にいくんだ、亀だもんね、そこまでいっしょにいこう、いまはずしてあげるからね!」
お、おどろきました…たぶんあれはレーキだと思います…私も実物は初めて見ましたが…驚くほどに大人しくタチバナ様にもちあげられています…。
「この荷車に全部積んでもいいんですかね?」
「そのほうがよろしいかとおもいます…」
「よし!そのフクロウと亀をカリン先生にみてもらいましょう!」
「は、はい…もうしわけありませんがキャンプは別日になります」
「大丈夫です、こいつらとあの豚もなんとかしなきゃなりませんしね」
「はい」
荷車をタチバナ様がお牽きになりカリン達の元へ向かいました。
『……………………』
「言いたいことはわかります…とりあえずカリン診察を」
「は、はい…ではまずテレゴノシスから…」
「ほら、この人がカリン先生だよ」
「ホゥ」
「…………」
「どうですか?」
「やはり多少衰弱ぎみですね」
「そうかぁ…なにか食べれるかな?」
「タチバナ様、私たちがご用意いたします」
「モネちゃんルイちゃんありがと!二人とも可愛くて親切なんだよ」
「ホゥ」
さすがのフィーネも目を見開いて驚いていますがさすがモネとルイです驚きや恐怖よりタチバナ様を優先しています……。
「次はこの亀をおねがいします」
「は、はい…」
「カリンもしやこの亀は…」
「ほ、ほぼ…まちがいなくレーキです…」
「やはり…そうですか」
テトやテレゴノシスと同等…いえもしかしたらそれ以上のレアな生物をこのようなタイミングで…。
「こちらは少し脱水気味ですね…」
「湖があってよかったです!ほらいきな!」
「フゥ」
「ん?嫌なの?水質があわないのかな?」
「タチバナ様、もしかしてその子はタチバナ様と一緒にいたいのではないでしょうか」
「え?そうなのかな?」
「フゥ」
「ホゥ」
「え?もしかして」
「こちらのテレゴノシスもご一緒にいたいようです」
「テトは賢いから襲ったりはしないからいいんだけど…そもそも勝手に飼ってもいいのかな?」
「……ナタリー従魔登録を…」
「え、ええ…タチバナ様てつづきは私がおこないますので心配ごむようですが」
「そうなんですか?じゃあ一緒にくる?」
「ホゥ」
「フゥ」
「じゃあ名前をきめなきゃ!」
「この子はルフにするわ」
「え?」
「こっちのこはレイちゃんです!」
「あ、あの…」
「ナタリーそれで登録をお願いします」
さすがタチバナ様のネーミングセンスをしっているだけはあります、ここはフィーネとカリンの意見を押し通します。
「にゃぁ~…」
「テトありがとう…新しい子がふえたけどよろしくね」
「にゃぁ」
「とりあえずルフの従魔の証は私が選ぶわ」
「ではではレイちゃんのは私に選ばせてください!!」
「かまいません、ナタリーまかせますよ?」
「ええ、他の荷物もまかせてもらうわ」
「助かります」
「………………」
「アンリ戻ります、いつまで固まっているのですか?」
「え?ええ…ごめん……あまりのことで……」
アンリの反応が本来の反応だと思います……きっとザイードたちも驚くことでしょう。
「ね、ねぇ…タチバナ?」
「はい?」
「この子たちの固有も見ていいかしら?」
「え?」
「タダでとはいわないわ、ほしいものを1つあげる!どう?」
「!!!!!!!!!!!!」
「そんなのいりませんけど、この子たちはいいなら俺は全然かまいませんよ?」
「そ、そう?ありがとう!」
「なにいってるんですか、いつも世話になってるのは俺のほうなんですから」
「タチバナぁ~」
「ちょっ!?フィーネさん!?」
よもやフィーネが代償をはらってまで見たいといいだすとは…それにしてもそろそろフィーネはタチバナ様から離れなければ命がないかと思います。
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