ななーいち ブラス

 落ちていく時はほとんど静止したような

 そのブラスはきっと悲し気な音だ

 けれども確実に落ちてしまうから

  回旋曲ロンドだからきっと大丈夫

 そんな嘘をリリスが現れ希望は未来を知らずまぼろし

 

 三歳児から進んで使われたわたし

 人類初の嘘が目の前の落下を何度も食い止めた

 草木の上に落としリズムが合わないと怒る熟達者

 よくしたいものは違って脳で人を殺した

 そんな日常をイリスはただ続け体は溶けないからまやかし


 嫌な音がして無能が声を続ける

 合わないんだって分からないんだって延々と延命

 選ばれたらそうすればどうにか首輪首千切れて

 葬送曲レクイエムかつて怒れた

 そんな死が仮面被りヤギが食いちぎった神はあやかし


 話によればコバンザメ常に動くようで

 そのブラスやはり錆び付き音無し

 けれども昔の腕は底に残るから

 Campanella鳴る風吹き盲目の

 そんな大地はためく人々が恐れた楽器常にみすぼらし


 落ちて悲し気猜疑が苦しめ蒙昧の墓めら

 Low-Life.

 飛び立つ果てのヒマラヤスギ燃え立ち

 Low-Bird.

 人類初のブラスから目潰し。

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