にーに ソーダ水

 喉を痛めつける渇きが欲しい。

 砂を口に含み、大地を感じよう。

 そんなものはないのですから、人混みの中で死者を見ている。

 喉を締め付けるだけでいい。


 暑さに負けて繰り出す外です。

 口に残る甘さに、楽を覚える。

 いつまでも料理が出てこないのですから、人混みの中でいじけている。

 渇いた喉ばかりが締まる。


 渇きとはなんでしょうか。

 声が出ないものだから、感覚はそのまま。


 喉を痛めつける潤いを得た。

 白を口に含み、ざらつきを感じよう。

 そんなものばかりですから、人の流れの中で眠っている。

 体は緩むばかりで、喉は締まる。


 自分に負けて飛び出す空です。

 口に残るネバつき、渇きを覚える。

 いつまでも山道が続くものですから、数人の視線を受けて挫けている。

 喉は余計なもので満たされ、大いに泣いている。


 ソーダ水ください。

 真夏には出ないものだから、ほとんど飲めなかった。

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