第56話 梨実を想う兄

そして僕たちは何もなかったかの様に自分達の家にそれぞれ帰った。


一方、梨実たちは。


「お兄ちゃん!!ノイル君凄かったね!!あんなの見たことなかったよ!!」


「あ、あぁ。まぁノイル君はなんかもう1人いるかの様だったな。」


ミゼル様!!それをおっしゃられてはいけませぬ!!


あ、すまんシバキ。


「なんてな。冗談だよ梨実。でも梨実も凄く上手だったよ。」


「ありがとうお兄ちゃん!!」


それでいいんだ。梨実。お前は何も知らなくていい。タパートなんてものも。ただ普通にお前が幸せに暮らしてくれればいい。しかし、俺は少し不安だ。シバキがいなかったらと思うと悍ましい。


「でもお兄ちゃん。私最近なんか変なの。」


「え、何がだ??」


「なんか夢の中で同じ人から助けてとかいう夢を毎日見るの。それになんかちょっとずつ私が私でなくなっている感じがするの。」


「まぁあまり気にしなくていいと思うぞ。夢は夢だ。お兄ちゃんなんてもっと凄い悪夢を見たりもするぞ。あと、お兄ちゃんからすれば梨実は昔っから変わってないと思うけどな。」


「そう??お兄ちゃんがそう言うならよかった。ごめん。気にしすぎたみたい。」


そうそれでいいんだ。シードの影響力は少し強い。徐々に少しずつ増していっている。


早く梨実からシードを取り除く方法を見つけなければ。


その為にはシードが梨実に取り憑いた原因を探さないと。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る