第14話 新しい時代

 荒木数馬あらきかずまは飼っているアロワナだけを友とする、一匹狼の殺し屋である。仕事ぶりは慎重に慎重を重ねたもので、広島タウンのコールガール・沙織さおりと、闇ポーカーの賭場にそれぞれアリバイの口裏合わせを頼み、列車を複雑に乗り継ぎ、特殊な鍵束を使って路上の自動車を盗み、協力者である自動車修理工の立花たちばなにナンバープレートを付け替えさせて、標的の情報と銃を受け取り、指紋と硝煙反応を残さぬよう手袋をはめ、仕事を終えると、手袋と銃を鞆の浦に捨て、タクシーで帰宅するのだった。


 2026年9月1日の深夜。ナイトクラブの支配人・長束葉月なつかはづき殺しの依頼を受けた数馬は、いつものように準備を重ね、依頼を遂行した。

 依頼人はマサキってホストだ。給料無しで働かされ、殴ったり蹴ったりしてくるそうだ。

 葉月は元レスラーだ。

 音もなく背後から近づき、サイレンサーで頭と心臓をプシュッ!プシュッ!

 現場を去ろうとしたとき、客の古河和美と鉢合わせになり、まともに顔を見られてしまった。それでも数馬は和美を無視し、平然とナイトクラブを出た。

 通報を受けた警察は、街の人々を無差別に連行する作戦を敷き、賭場にいた和美もその対象となる。ホストのマサキと和美が呉警察署に呼ばれた。マサキは事前の申し合わせ通り、数馬のアリバイを偽証する。面通しで数馬の姿をふたたび見た和美は、なぜか「この人ではありません」と告げたので、数馬は釈放される。

 刑事課のニック警部は、数馬こそが殺し屋だと直感し、部下たちに徹底的なマークを命じる。


 9月2日。数馬は列車を乗り継ぎ、仲間の殺し屋が待つ、報酬の受け取り場所である宮島へ向かった。 厳島神社は潮が引く干潮時には砂浜ヘ降りて、歩いて近づくことが出来る。潮の通り道は海水が残っているので飛び石を利用する。平清盛は船に乗って大鳥居を潜って、神社に参拝していたそうだ。

 大鳥居の支柱の側にいた、テンガロンハットを被ったその殺し屋は、報酬を手渡す代わりに数馬を射殺しようとした。数馬は間一髪で銃弾を避け、致命傷を防いだが、腕に怪我を負った。殺し屋は逃げた。数馬は殺しの掟の非情さを痛感するとともに、ナイトクラブの中に自分の正体を知る者が和美以外にいると感づき、再びナイトクラブをたずね、ホストと談笑を終えた和美を待ち、ともに彼女の自宅のある紙屋町へ向かう。銀行やローソンが近くにある。


 3日の夜明け。数馬は和美に「俺のことを警察に言わなかったのは、誰かをかばったためだろう? 俺が逮捕されれば、依頼人の身も危ないからな」とたずねた。和美はそれには答えず、「2時間後に電話して」と告げて別れた。和美は60歳を過ぎていたが、性欲が旺盛だった。

 一方その頃警察は、段原だんばら(まんが図書館や広島市現代美術館が近くにある)にある数馬の自宅アパートに盗聴器を仕掛けるかたわら、ニック警部自ら沙織の自宅を家宅捜索し、証言の撤回を迫った。偽証のために婚約者を装っているうちに、本当に数馬に惚れるようになっていた沙織は、それをきっぱりと断った。


 帰宅した数馬は、アロワナが荒々しく泳いでるのを見て、盗聴器が仕掛けられていることを見破り、探し出してスイッチを切る。念のためにデイリーストアの公衆電話から和美に電話するが、数馬の身を案じた和美は、受話器を取らなかった。

 再びアパートに戻った数馬を、待ち伏せしていた昨日の殺し屋が襲った。殺し屋は銃を向けながら、「消しに来たのではなく、今度は依頼だ」と告げ、札束を積んで見せる。数馬は殺し屋を殴り飛ばし、銃を奪い取って突きつけ、「その依頼を受ける前に、お前の雇い主は誰なのか知りたい」とたずねる。観念した殺し屋は「帝国の主、佐沼智充だ」と力なく答えた。数馬は殺し屋を撃たず、椅子に縛り付け、アパートを飛び出した。

 どうして帝王が?そういや、佐沼はつい最近、大阪にある詐欺師のアジトを爆弾で吹っ飛ばした。犯罪者にはかなり手厳しい。


 5日、数馬はいつものように、自動車の調達のために広島電鉄本線に乗ったが、すでに多数の刑事たちが張り込んでいた。網の目のような広電を行ったり来たりするうち、江波で尾行を振り切ることに成功する。数馬は自動車を盗み、修理工の立花のもとへ向かった。立花はナンバープレートを付け替え、標的の情報と銃を手渡すと、「あんたとの仕事はこれが最後だ」と告げた。一瞬戸惑った表情を見せた数馬は、「わかった」とだけ答えた。


 夜になった。数馬はまず、沙織の自宅へ向かった。数馬は沙織を抱きしめ、「決着をつけてくる」とだけ告げて去り、依頼先へ向かう前に、殺し屋が教えた佐沼智充のアジトを探し当てた。

 そこはピアノが置かれた豪邸だった。和美は智充の所有するしまなみの別荘に囲われていたのだ。

 和美はコロナを撲滅させる薬を開発した。

 ライトアップされた多々羅大橋が窓の外に見えた。数馬は智充を射殺して、依頼先へ向かった。


 依頼の現場はあのナイトクラブだった。バーテンダーにウィスキーを注文した数馬は、手袋をはめ始める。それを見て狼狽するバーテンダーを見た数馬は、数馬を消すよう智充に進言した張本人が彼であることを悟ったが、彼には手をかけず、酒にも手をつけないでカウンターを離れた。

 バーテンダーは和美の息子、やいばだった。刃は数馬のパシリだった。焼きそばパンを買いに行かせたり、授業ノートを数馬の為に書かせたり、立花の後釜に刃を使おうとした矢先の出来事だった。

「いつまで僕を束縛するんだ!?」

「自分の立場が分かってないようだな?」

 銃声が響いた。倒れたのは数馬だった。張り込んだニックたちが一斉に数馬を撃ったのだった。

 ニックが「危ないところでしたね」と、和美や刃をいたわっているところへ後輩の半澤警部補がやって来た。半澤は犯罪者を匿っていた新聞社に潜入していたのだ。半澤の恋人は検疫捜査官の阿部樹里だ。  

 半澤が「それは違う」と割って入り、数馬の銃を見せた。数馬が構えていた回転式拳銃には、銃弾が1発も込められていなかった。和美は涙も流さず、静かに数馬の遺体の前に座り込んでいた。

 

 勝男は智充の後を継ぐことになった。顔を元に戻し、佐沼勝男として懸命に働くことを決めた。戦国時代の琵琶湖から直井だけでなく服部半蔵正成はっとりはんぞうまさなりも2026年にやって来た。

 服部正成は戦国時代から安土桃山時代にかけての三河の武将。通称は半蔵で、服部半蔵の名でよく知られている。 松平氏の譜代家臣で徳川十六神将、鬼半蔵の異名を取る。実戦では、家康より預けられた伊賀衆と甲賀衆を指揮していた。 父の保長は伊賀国の土豪で、北部を領する千賀地氏の一門の長であった。

「直政は最期まで勇敢な男だった」

 正成は涙していた。

 古河和美が開発した薬は『デネブ』と名づけられた。

 

 魔法使いの名前は川崎といった。  

 彼ならあの密室を作り出すことが出来るかも知れない。

 あの後、ワンボックスカーがガス欠となり、森の中にあるキャビンに王馬と川崎は向かった。

「すみませ〜ん!誰かいませんかぁ〜!」 

 王馬は声を張り上げた。

「中で可愛い女子がエッチしてるかもな?」

 川崎がヘラヘラと言った。

「初めての女とは車でしたっけ」

 王馬は淡い青春を思い出した。

 鍵は開いているが、中には誰もいなかった。

 手を洗いたいので蛇口を捻ったら血がポタポタと出てきた。

「ウワァッ!」

 川崎は真っ赤になった掌を見て失神しそうになった。

「こんなところから逃げよう!」

 王馬が叫んだ。

 怪奇現象が起きてドアが閉まったら!?と、王馬はビクビクしたが取り越し苦労だった。

 ワンボックスカーに戻り、川崎がエンジンをかけた。「まだ少し残ってる」

 王馬は後ろの席に座った。真横だとコロナに罹患する確率が高くなる。突然車が動き出した。

 川崎はまだ、アクセルペダルを踏んでない。

 スピードはグングン上がる。50→60→70。

「スピード出し過ぎだぞ!」

 王馬は怒鳴った。

「車が勝手に!」

 ワンボックスカーが自販機に衝突しそうになる。「魔術師魔術修業中」と、川崎は3回唱えた。

 ワンボックスカーがキキィッ!と、止まった。

「しっ、死ぬかと思った!」

 王馬は心臓が口から飛び出しそうだった。

 

 車から降りて、しばらく歩くと図書館が見えてきた。コロナに罹患するのを避けてか、客は少なかった。

「こんなとこに来てどうするんだ?」と、川崎。

「調べたいものがある」

「喉が乾いた。俺、休憩室にいるから」

「あぁ」

 王馬はミステリー小説のブースに向かった。

 密室殺人に関する本を片っ端から読んだ。

 ◎ドアの鍵が内側から閉じられているように見せかける

 ◎鍵を鍵穴に差し込んだまま細工をする

 ◎蝶番を外す

 ◎差し金に細工をする

 ◎仕掛けによりカンヌキや掛け金を落とす

 ◎隠し持った鍵を、扉を開けるためガラスなどを割ったときに手に入れた振りをする

 ◎外から鍵を掛け鍵を中に戻す

 などといったトリックがあるようだ。


 勝男は自分は愚かだと思っていた。佐沼勝男でいることが恐ろしくなり、王馬には『川崎』と名乗ってしまった。あの男だって、首相の顔くらい分かってるはずだ。あの男は危険なオーラがする。占いとか透視能力とか勝男にはないが、会ったときに寒気を感じた。『JAPAN BOSS』と書かれた缶コーヒーをゴミ箱に捨てた。

 直井を殺したのは他でもない勝男だ。

 勝男はペガサスの庄田たちを伴って視察にウサギ島を訪れた。そこでゾンビたちに襲われた。

 庄田たちはゾンビに喰われて死んだ。

 直井の家に訪れたが、ゾンビ化した直井に襲われた。体は驚くくらい柔らかく、バールが簡単に突き刺さった。人間はタイムスリップし過ぎるとゾンビになってしまう様だ。

 直井の日記には『琵琶湖周辺では、縄文後期の丸木舟(鰹節型と割竹型の2形態、全長は最大のもので7.9メートル)が発見されており、先史時代から湖上交通がおこなわれていたことがわかる。弥生中期後半には丸木舟は準構造船に発展し、古代には湖北と都を結ぶ航路が築かれていた。大中の湖南遺跡(安土町下富浦)からは飛鳥時代から奈良時代の港湾施設の遺構が発見されている。また、奈良時代の東大寺の建立のための木材の輸送などにも湖上交通が利用されていた。その後、平安時代に都が長岡京から平安京に遷都されると、北国・東国と都とを結ぶ琵琶湖という交通路は、大きく発展していくことになる。『延喜式』巻二六主税には北陸六箇国の税は塩津や勝野(高島市大溝)から湖上路を大津に運ぶとの規定があり、東海よりの物資も中山道を経て朝妻(米原市)から同様に大津に運ばれた。平清盛は嫡男平重盛に塩津と敦賀を結ぶ運河の掘削を命じているが、日本海側から12キロメートルほどの地点で岩に阻まれ断念している』と書かれてあった。

 

 これまでの政治家は賄賂などでは裏金を使って、牢獄から逃げて来たが、さすがに殺人となるとマズい。リビングのテーブルの上にあった鍵を奪い、玄関のドアを閉めて、直井邸を出て鍵を人造湖に捨てた。

「お待たせしました」

 王馬が戻って来た。

「もう、いいのか?」

「ええ」

 勝男たちは図書館を出た。

 日はとっぷり暮れ、三日月が浮かんでいる。🌙


 ズシン!ズシン轟音を立てて、3m以上ある妖怪が現れた。

「出たな!?1つ目入道!」

 王馬が叫んだ。

 各地の伝説、民話などに名が見られ、見越し入道のように背が伸び縮みする妖怪といわれることもある。京都では正体はキツネといわれる。また江戸時代の怪談『稲生物怪録』にも一つ目入道が登場し、主人公の平太郎を掴もうとしている絵が描かれているが、これはタヌキが化けたものとされる。


 和歌山県日高郡には以下のような妖怪譚がある。ある若者が上志賀から衣奈(現・日高郡由良町)へ向かう途中、立派な行列に出くわした。殿様や嫁入りではないようだが、木の上に登って見物していたところ、行列は木の根元で止まり、やけに大きな駕籠から、身長約1丈の一つ目の大男が現れ、木を登って若者を襲おうとした。若者が無我夢中で、刀で頭を斬りつけたところ、大男は行列もろとも消え去ったという。


 この一つ目入道や一つ目小僧が入道(僧)の姿であるのは、比叡山に伝わる妖怪・一眼一足法師に由来するとの説がある。これはその名の通り一つ目一本足の僧侶姿の妖怪または幽霊とされ、比叡山で修行を怠ける僧がいると一つ目で睨みつけて戒め、怠けのひどい僧は山から追い出したという。この法師は第18代天台座主の良源(またはその高弟で第19代天台座主の尋禅)の生まれ変わりとされ、厳しい戒律で僧たちを律した良源が、死後に僧たちの世俗化していく様子を嘆き、この妖怪となって僧を戒めると信じられたという。現在の比叡山延暦寺には、修行僧の住む総持坊という小寺にこの法師の絵が残されている。


「オリャァッ!」

 王馬は包丁で1つ目入道の太腿を刺した。本当は腹を指すつもりだったが、ジャンプしないと届かない。入道には効果がなかったようで、刺さったままニタニタ笑ってる。

 王馬は入道に軽々と抱え上げられ、地面に叩きつけられた。だが、何の痛みも感じなかった。

「アンタ、浅井長政じゃないよね?」

 勝男が体を小刻みに震わせながら言った。

 答えてる余裕はなかった。もしかしたら、不死身じゃなくなることもあるかも知れない。

 アメリカに行ったときに銃に撃たれても、核を落とされても死なないヒーローがいた。だが、そいつは風邪をこじらせて死んだ。

 入道は王馬を踏み潰そうと、巨大な左足を上げた。踏み潰される前に、王馬は逃げた。

 勝男は思った。王馬を敵に回したら厄介だろうな?今まで出会った人間の中で1番強い。

「隣の客はよく柿喰う客だ」と、勝男は3回唱えた。入道は寝入ってしまった。王馬もフラフラ、蹌踉めいて地面で鼾を掻いた。

 勝男の魔術は確実にLevelUpしていた。

「この釘は引き抜きにくい釘だ」と、3回唱えると入道は立ち眠りしながらカチンカチンに氷結してしまった。

「あ〜よく眠った。美女とエッチする夢を見た」と、王馬。


 数年後

 北朝鮮をめぐる紛争を経て勃発した佐沼帝国と中国の核戦争により、アジアの人類が放射能汚染で全滅した。佐沼帝国の人類はまだ生き残っていたが、北から押し寄せてくる放射能によって居住可能な地区は次第に狭くなっており、残り2か月で人類は滅亡すると予測されていた。町では自殺用の毒薬の配布も始まっていた。


 月から「希望を捨てるな」という電子メールが毎日届くようになった。佐沼帝国軍は、ロブスターを用い、月の探索を行うことを立案する。それは往復に1か月を要するが、生存可能地域を確認できた場合は保有するロブスターに住人1000人を分乗させ、移住する計画だった。実際にロブスターが月の探索を行ったところ、電子メールは太陽電池駆動のノートパソコンが衛星回線で自動的に送信していたものだったうえ、生存者も発見できず、地上は致死レベルの放射能汚染が続いていた。ロブスターは失意のもと、佐沼帝国に帰国する。


 やがて、佐沼帝国にまで放射能汚染が拡大し、治安は乱れて人々の生活も失われていく。また、最期を覚悟して自殺する者が出てきたうえ、ロブスターの乗組員にも被爆によって体調を崩す者が続出する。ロブスターで死にたいと集まった乗組員たちが宇宙に舞い上がった直後、自爆した。🚀💥

 その中には勝男もいたのだ。

 

 勝男の呆気ない結末に月は驚いていた。

 月は王馬のペットとして大切に育てられていた。 

 ロボットが月に現れた。カニみたいなハサミを持った独特なロボットだ。月では屍肉を食い続けてゴキブリが巨大化した。ゴキブリは人間並みの知能まで持ち合わせていた。 

 月は久々に人間に戻った。ベビーシッターとしてウサギ島にやって来た。晴れていたのに激しい雷雨になり、稲妻が落ちた。電力と電話が使用不能になった。

 スマホやアンドロイドなどは帝国によって没収された。クローズド・サークル化させることは簡単になった。

 月は1週間に3人殺さないと呪い死ぬ運命にあった。


 2028年7月7日

 バハマがブロックチェーンの大国になった。

 ブロックチェーンは、暗号技術を使ってリンクされたブロックと呼ばれるレコードの増大するリストである。各ブロックには、前のブロックの暗号化ハッシュ 、タイムスタンプ、トランザクションデータ(一般的にはマークルツリーで表される)が含まれている。


 設計上、ブロックチェーンはデータの改変に強い。ブロックチェーンは、「2つの当事者間の取引を効率的かつ検証可能で恒久的な方法で記録することができるオープンな分散型台帳」である。分散型台帳として使用する場合、ブロックチェーンは通常、ピアツーピアのネットワークによって管理され、ノード間通信と新しいブロックの検証のためのプロトコルに準拠している。一度記録されたブロックのデータは、後続のすべてのブロックを変更しない限り、遡及的に変更することはできない。ブロックチェーンの記録は変更不可能ではないが、ブロックチェーンは設計上安全であると考えられ、高いビザンチンフォールトトレランスを持つ分散型コンピューティングシステムの例とされている。したがって、分散型コンセンサスがブロックチェーンで主張されてきた。


 ブロックチェーンは、2008年にサトシ・ナカモトという名前を使った人物(またはグループ)が、暗号通貨ビットコインの公開取引台帳としての役割を果たすために発明したものである。サトシ・ナカモトの正体は現在まで不明のままである。ブロックチェーンの発明により、ビットコインは信頼できる当局や中央サーバーを必要とせず、二重取引問題を解決する最初のデジタル通貨となった。ブロックチェーンは決済手段の一種と考えられている。ビットコインの仕組みは他のアプリケーションにも影響を与え、一般に公開されているブロックチェーンは暗号通貨以外の分野でも広く利用されつつある。プライベートなブロックチェーンは、ビジネスでの利用が提案されている。コンピュータワールドなどの情報源は、ブロックチェーンのように適切なセキュリティモデルを持たないマーケティングを「スネーク・オイル」と呼んでいる。

 

 そんなことは月にはどうでもよかった。

 チェンソー片手にウサギ島のコテージにやって来た。今日は金曜だ。今週もそろそろ終わりだ。

 月は死物狂いで獲物を狩った。

 石井謙一っていう、浦和にある印刷会社に働いてる人間とその家族がコテージには住んでいる。

 石井、妻、娘の順番でチェンソーで殺した。

 妻、石井、娘の順番だったら運命が変わって平和な世の中に変わっただろうか?

 月は月に向かった。

 怪人ばっかりしかいない。

「帝王のおなーりー!」と、太った女が大奥を意識して大声を出した。

 月は南海トラフ地震の際、帝国の人間の建物を優先的に建てて、それ以外のエリアは後回しにした。かつて、コロナのときにワクチンを優先的に打った有力者たちなどはホームレス化した。

「悪い人間には罰を与えないとな……」

 医療支援なども旧有力者には施さなかった。

 上半身傷だらけでやって来た、里山にある城から来た伯爵を蹴飛ばした。

「土足で入るんじゃねーよ!」

 月は今まで人間に散々な目に遭わされてきた。

 自分以外の人間を滅ぼすのが最終目的だ。

 

 7月10日

 朝霧彼方あさぎりかなたはウサギ島で余生を送る本屋の隠居。彼が散歩中、近くにあった核物理研究所のプルトニウム実験の余波を受け、次元の断層を通り、別の世界(2年後)へ飛ばされてしまう。

北極の氷は完全に溶け、海水の淡水化が世界的に普及した。

 突然の環境の変化にパニックとなり、狼狽する彼方は、その世界の人間からはアルツハイマー病患者としてて扱われる。そのため彼は哺乳類の知能を増大させる装置の実験台にされ、とてつもない知能とある特殊能力を得てしまう。そのおかげでIQ200を得た彼方は、そこが放射能に汚染された地球であることを知る。この時代の地球では、放射能汚染の影響で食料生産能力が低いため、人口抑制政策として地球市民は(一部の例外を除き)60才になると安楽死させられることになっていた。


 彼がたどり着いた時代では人類は火星に進出し、広大な銀河帝国を形成していたが、放射能にまみれた辺境惑星として地球は蔑まれ、人類のルーツの惑星であった事は忘却の彼方に置き去られており、地球側はそれを恨んでいる状況だった。そんなおり、強力な細菌兵器を持ち、月にある佐沼新帝国の撃滅を企む狂信集団『ベガ』と、その計画を知った考古学者の佐沼太陽さぬまたいようとの対立に、彼方は否応なしに巻き込まれてしまう。実験によって得た能力を使って、彼方は単身で『ベガ』の野望に挑む。


 月と太陽に血縁関係はない。最近、月は巨大な怪物に追いかけ回された。

 月は怪物を油圧プレスで押し潰し、肉塊を木材粉砕器に通して、出来上がったミンチを飢えた旧有力者に食べさせた。

 月はウサギ島の南東にある古い木の家にやってきた。廊下は果てしなく長かった。強い意志を持つ他ないな?松田聖子のポスターが貼られたドアを開けると見えない力で壁に沿って引きずり上げられた。幽霊の仕業だろうか?

 何とか古い家を這い出ると、裏にあった墓地から棺が、次々と地面を突き破って飛び出してきた。

 ゾンビが月に襲いかかってきた。

 月は「バスガス爆発」と3回唱えた。

 ゾンビは爆死した。


 彼方は息子をコロナで失った。旧有力者たちがワクチンを優先的に接種した為に死んだのだ。

 佐沼月は旧有力者たちに辛辣なまでの仕打ちをしている。ニュースで伯爵が病死したと知り、小躍りしながら笑った。

 酒屋の鳴島隼人なるしまはやとは『ベガ』に入ったらしい。彼方は幼い頃、隼人とよくキャッチボールをした。

 彼のスナップはなかなかだった。

「伯爵には散々な目に遭わされた。汗水垂らして仕込んだ酒を捨てなくちゃならなくなったとき、八つ裂きにしてやりたいと思ったね」

 隼人はトマトジュースを飲みながら談笑している。パッケージには『善玉コレステロールを増やす』『高めの血圧を下げる』と書かれてある。

「血圧高いのか?」

「月って魔法使えたよな?彼の仲間になって血圧下げてもらおうかな?」

 ベガのアジトの1つである能島城にいた。海賊城で、平時は支配海域を往来する船の水先案内や警固を行って警固料を徴収したり、交易などの商業活動を行ったりしていた。

 佐沼帝国の敵であるアメリカとも交易していた。

 納豆好きであるマロン大統領にも一目を置かれていた。

「ベガのボスは誰なんだ?」

 彼方はナッツを頬張っていた。🥜

「ナッツも高血圧に効くんだぞ」

「話をはぐらかすな」

「潮来王馬だ」

「聞いたことのない名前だ」


 🇧🇸

 バハマ諸島に宇宙船が侵略した。ビーム砲が石油タンクを貫通した。 

 バハマ諸島は、フロリダ半島の東から南東、大アンティル諸島の北側に位置する、北大西洋上の島々。西インド諸島の一部。 大部分をバハマが占める。南東部のタークス・カイコス諸島はイギリスの海外領土である。


 先住民のアラワク族が定住していた土地に、1492年10月12日、イタリア人クリストファー・コロンブスが到達。 上陸した島がサン・サルバドル島と名づけられた。これがコロンブスによる新大陸の発見となる。


 コロンブスの開いたスペインからバハマのルートを通って、多くのヨーロッパ人がやって来ると、島に居た先住民のインディオは強制労働やヨーロッパ人が持ち込んだ疫病などで死に絶えてしまった。16世紀には絶滅してしまったインディオの代わりにアフリカから初めて、奴隷として多くの黒人がバハマ諸島に連れて来られた。


 1647年にイギリスが植民地化を開始する。


 1718年にイギリスは、「黒髭」と呼ばれたエドワード・ティーチ をはじめとする海賊たちの拠点だったバハマに対し、ウッズ・ロジャーズ (Woodes Rogers) を初代総督(Royal Governor of the Bahamas) に任じ掃討を命じた。


 1776年に、アメリカ独立戦争から逃れようとしたイギリス王党派が、多くの黒人奴隷を引き連れて移り住む。


 1782年から83年にかけて、スペインに占領される。しかし、領有権を取り戻したイギリスは、その年に奴隷を解放。


 1783年、ヴェルサイユ条約において正式にイギリス領と認められる。

 

 1920年から1933年までは、アメリカで禁酒法が制定され、これにより、バハマは酒などの密輸の一大中心地となった。


 1940年から1945年まで、ウィンザー公(元イギリス国王エドワード8世)がバハマ総督を務める。

 1945年以後、反植民地運動が起こった。


 1964年1月7日、自治権獲得。


 1969年、"Commonwealth of the Bahama Islands" に改称。


 1973年7月10日、独立。国名を "Commonwealth of The Bahamas" とする。英連邦王国の一国として独立した。


 1976年に商船用に便宜置籍国の国旗を設置。


 1983年、バハマ政府が関与した麻薬密輸のスキャンダルが発覚。


 1981-1986年、バンク・リューのバハマ支店をドレクセル・バーナム・ランバートのデニス・レヴィーンがインサイダー取引に利用。


 1987年、総選挙でも麻薬密売に関するスキャンダルを乗り越え与党が大勝した。


 1992年、長期にわたった進歩自由党のリンデン・ピンドリング政権はヒューバート・イングラハム政権にかわった。

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