#S-05 悪魔
目覚めたのは。
でも、能力を暴走させたような感じはしないので、よかった。あれはもう経験したくないな。
と、そんなことを考えていると。
「あ、起きました?」
「はい。起きました。」
「どうですか、体の方は。」
「ぐるぐるまきにされて痛い程度です。」
「なるほど。…ちょっと聞いてきますね。」
と、
あいつがあんなことをしてくれたおかげで、憎しみが体にたまる感じがする。
でもまぁ、美奈さんはそんなことをしないとわかっているんだけどね。あんな悪魔みたいなこと。
「はい。お待たせしました。このテープ外しますね。」
「え?剥がすってこと?」
「?…そうですけど。」
「え?ガチ?」
「ガチです。」
前言撤回。悪魔だわこの人。
「いてぇ…。」
体全体にピッタリ貼ってあったテープを剥がされて、いま冷やしている。これぐらいしないと、体がおかしくなっちゃうわ。
「それで、何があったんでしょうか。」
「…?何が。」
「倒れた理由ですよ。何かないと倒れないでしょう?」
「あぁ…。」
と、少し上の空になり思い出す。…あれ?なんで俺に無力化の機械が入っているのに、暴走してないんだ?さっきは、ちょっと意識が朦朧としていたから気づかなかったが、今は痛みで何もかも消えてしまっている。
「なんで俺は暴走していないんだ?」
「ちょちょ、どうしたんですか!?」
「…俺は元囚人のやつと戦ったんだよ。逃すわけにもいかなかったから。」
「…自殺しに行ってましたもんね。」
なんで知ってんだよ。
「そんで、戦った結果、そいつが持っていた無力化の機械を入れられて、能力で自分自身の能力を押さえ込んでいる俺は能力が暴走したと思っていたんだけど…。」
「…何故か暴走していない…と。」
そう思うと俺はかなり、矛盾していることをしているんだなぁと思っている。まるでウロボロスみたいな。
「うーん。医療関係と能力関係者に任せましょう。わたしには何もさっぱりわかりません。」
「そっか。」
「私は、腐っても学校の保険の先生ですが、こんな専門的なことは何一つわからないのでね。専門家を呼んできますね。」
「学校に行かなくて大丈夫なのか?」
「…。うちの学校は、保険の先生が二人いますから。」
そう言って、出て行ってしまった。でも学校の先生なのは意外だった。なんでここにいるかは聞かないようにしようかな。
じゃ、俺は寝ようかな。
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