#M-10 「027能力暴走者戦」-表

「さぁ〜て。どう調理してやろうか。」


目の前の男は、能力に呑まれて、自我がなくなっている。


所謂、暴走している。


どんな能力なのかは、わかっていないが、それでも何も変わらない。潰せばいいだけだ。


「ぐぁ...あが...が...ぐぎ...」


なんとなく苦しんでいる感じはする。


さっさと、機械を外して、楽にしてあげなきゃ。そうしないと、ありだけの生命力が吸われて、亡骸なきがらになっちまう。


「おーい。海斗。戦える何かはあるのか?」

「...ないな。」

「じゃ、これ使え!」


と、傘を投げる。


「ただの傘かよ!?そんなもんで...」

「104番。能力は【念変形】。どうだ?かなり簡単に、念じるだけで形が変わるはずだが。」

「装備式じゃなくて、武器式か。かなり使いやすい。」

「だろ。それで、あいつの相手してやってくれ。」


そう言うと、そのあいつが、発狂し始めた。


グローブをつけた手から、何か出ている。


「あれは...目?そこからは...赤いのが...。」

「おい!そんなことしてる場合じゃないだろ!」

「何言ってんだ。お前が対応するんだよ。俺は後からだ。」

「はぁ〜??」



そんなこんなで、渋々、奴の前に出る。


「ほらこいよ。俺が相手だ!」

「きしゃぁぁぁぁぁ!」


そして、赤い液体をこっちに飛ばしてきた。こっちは、傘があるから防御は簡単だ。が、傘に液体が着いた瞬間、液体は固まった。そして、傘は重くなった。


「おっも...。何が起こったんだよ。というか...。」


グローブをつけているあいつの目は閉じている。なのに、真っ直ぐ、こちらに進んできている。


きっと、グローブの目に視覚がうつったんだろう。だとしたら、あいつは、手のひらからしか見えていない。


問題はそこから出る、赤い液体だ。なんとかガードしながら、攻撃しようとする。


傘を閉じ、剣を念じる。そして、そいつの腕を切り落とそうとする。


が、手のひらで掴まれて、剣に、赤い液体が付いて、重くなって、錆びた。


「クッソ...どうしろってんだよ!」

「持ち手が能力の核だ!持ち手が無事なら、まだ使える!」

「そういうことははやくいえよぉ!」


気合いで、床に叩きつけ、剣を折る。そして、持ち手だけ、持って、銃を念じる。いや、ハンドガンだ。


そして...。奴の腕目掛けて、撃った。


そして、奴は血を流して、倒れ込んだはずだった。


奴の周りに、血がまとわり、固まりあって、赤黒い球体が出来上がっていく。


「おいおい...。どうなってんだよこりゃぁ...」


そこにあったのは、大きな目玉だった。

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