#37 Reboot

「ふふ。どう?全身麻酔。動けないでしょ。ってもう聞こえないか。」


そう。手術に使う全身麻酔が置いてあったので、こいつが背を向けた時にさした。


そいつは力なく倒れ込む。僕が置いた、布の上に。ああ、きっと気づいた時には死んでいるんだろう。かわいそうに。


そして、打たれた、最後の生きている一人に目を向ける。


「どうだ?もうお前一人しか残っていないが。」

「ああ。そうだが?」

「...なんだ。相当、余裕そうじゃないか。」

「...ああ。実際。余裕だしな。」

「ほぉ。」

「わからないような顔してるな。」

「当たり前だろ。僕はたってて、君は座ってるんだ。僕の方が優勢だろう?」

「...“能ある鷹は爪を隠す”。知ってるか?」

「ああ。つまり...」

「そういうことだ。」

ってことだな。」


すると、奴の体の傷口。つまり、打たれたところに、銃が出来た。


「かなり、シンプルで...!」


すると、今度は腕が剣になって、斬りつけてきた。


「めんどくさい能力だな...!」

「実際、自分的にもあまり使いたくないんだ。だけど、AKであるとか、使いにくい以前に、この窮地を脱することを優先する...。だから...素早く死んでくれ...!!」


そう言われ、奴は剣や、銃なんかで攻撃してきた。しかも、奴の体が変化したもので。



正直、燃費が悪い。どんなに頑張っても、三箇所あたりくらいからしか、武器を生成できない。


しかも、自分が見たことあるようなものしか生成できない。つまり、全く新しい、誰も発明したような兵器は、生成できない。


でも...写真でも、なんでも見たことあるなら、生成できる。しかも、空想ものでも。



あいつが能力を使い始めてから、状況は一変した。僕を殺すために、なんでもかんでも破壊し始めた。


「クッソ...。“能力殺し”の能力持ちに殺されるとか...とんだ皮肉だな...!」

「...実際。この能力は使う気はなかった。」


攻撃が止む。


「ほう...?」

「この能力は隠して。というか持っているなんて知らなかった。いつのまにか持っていたんだ。」

「じゃ...君は...。」


言葉を躊躇ためらう。駄目だ。まだ決まったわけではない。


「でも...。でも...!俺は...俺は!」


叫ぶ。そいつの不満を。


「こんな体になりたくなかった‼︎」


すると、奴の体は、変形を始める。


「おいおいおいおい...まじかよ。」


奴は機械に飲まれていく。まるでロボットの中に入るように。いや。が正しいか。


もう奴は自我を持っていないかもしれない。


僕は少し。AKがある理由を分かった気がする。

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