#36 たった一人で

すると、目の前の男は、消化器をこちら目掛けて、蹴ってきた。なんて力だよ。


急に対応できるわけはないので、避けなきゃいけないが...後ろの奴らは気づいていない。なら、盾になって、受け止めるか?でも、どうしたら。


「しゃがめ!!」


その声で、どちらともしゃがんで、どちらとも攻撃を喰らうことはなかった。はずだった。


「ありゃりゃ。片方は吹っ飛んじゃったねぇ。」

「...ぅるっせなぁ。」



さて、どうしようかな。手持ちのものはたくさんあるため、ゆっくりやってもいいが、目的は、こいつらを追い出すことなので、できることなら、さっさと追い出したい。なら。


短期決戦だ。


さて。まずは、なぜか置いてあった“黄リン”の瓶を投げておく。燃えやすくして置いたシーツの上に。エタノールでかなり引火しやすくしてある。これで、片方の入り口を塞ぐ。もう片方は後で僕が背を向けて戦えばいいだけだ。


初手の武器はメスにする。これではあまり近接戦はあまりできないが、投げればいい。


「ほら。来いよ。早くしないと、殺しちまうぜ?」

「はぁ...。よかったな。俺が冷静で。じゃなきゃ俺はお前を殺しちまいそうだ。」


そう言って、銃を一発。


後ろの窓だ。

すると、後ろの窓が割れて、かけらが僕にかかる。が、マントで弾く。


しかし、外は炎で囲まれているので、煙が入ってくる。が、【完全循環呼吸】により、煙を吸うのを防ぐ。


が、あいつらはどうなっているのか見てみると...ガスマスクをしっかりつけていた。


「いや〜。不利になったな。」

「...そうなのか?てっきり、対策案ぐらいあるのかと思ったが...?」


そうだ。対策案ぐらいは作っておくべきだった。


が、今更考えたって意味はないので、考えないようにする。


ただ、勝ち筋はかなり少なくなった。今のところの勝ち筋は、

こいつらを動かなくなるまで叩き潰す。



そのあとは、メスと、銃の遠距離の戦いになった。


銃を打ち。メスを投げられる。そんな遠距離のただの撃ち合い。


ただ、ガスのせいで視界はかなり悪い。奴は、マントのせいで何もかも弾いてくる。かと言って、近づきすぎるのも危険すぎる。


しかも、出入り口の一つは外の火が引火して、もう通れる状況なんかじゃない。しかも、同じ探査チームは片方、打たれ、片方、吹っ飛んでいった。もう俺一人だ。しかも増援もくる気配もない。


「...クソッタレが。っざっけんなよ!」


そう吐き捨て、倒れたあいつを拾って、脱出する。つもりだった。


「ああ、ああぁぁ、ぁぁぁぁ...。」ドサッ

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