#23 ???戦:前

「クッソ...。」


無効化が厄介すぎる。何にも攻撃が通らない。それは周りにいる警備員もそうなんだろう。状況が未だに変わらない。


「どうしたもんか...。」

「リンセ‼︎」


やっとのご登場らしい。



「...遅いですよ。あおい君。」

「ごめん。...それで?状況は?」

「あいつが機械をほとんど持って逃げようとしていて、それをサイレンで伝えた感じです。ちなみにあいつ、素で能力を持っていません。そして、身に付けている能力は【無効化】です。」

「...意外とやばくね?」

「だから呼んだんですよ。だから、頑張ってください。」

「へいへい。頑張りますよ。」

「じゃ、私は消えておきますね〜。」


そう言って、姿を消した。でもどこからか見ているんだろう。


「うっし...。」


体のコンディションはバッチリだ。能力装置もしっかり付いている。


「おい!そこの刈り上げ野郎!」

「あ?」


すごい形相でこっちを見てくる。仕方ないじゃん。髪の1/4刈り上げてるんだから。それはもう刈り上げ野郎でしょ。しかもどう呼べばいいかわからないし。


「...お前は死んでも呪ってやる...。」


末代まで呪いそうな顔だ。まぁ。関係ないか。


「呪う気がなくなるくらいはっきり殺してやるよ。」

「...上等だ...。」


口が悪くなったが、これで気がこっちだけに向いた。つまり“1on1”になる。周りは他のことができるだろう。治療とかな。


さて。どう出るか...。


「手始めは...これだな。」


そう言って針を取り出した。


「おいおい。そんなちゃちなもんじゃ殺すどころか致命傷もできないぜ?」

「...ふふ。黙れよ。」


そう言って針を。不審に思っていると、部屋が水で埋め尽くされるように何かが流れてきた。


つまり部屋が水で埋まった。僕は肺呼吸しかできないと思っているんだろう。が、僕には【完全循環呼吸】と【液化】がある。水なら僕にはだいぶ利がある。


「クッソ...。どこ行った?」


だが、見失ってしまったら何も意味がない。が、どこにいるかはすぐに分かった。ここにただ一匹の魚がいた。きっと魚にでもなったんだろう。


腕を回して、流れをつけて、泳ぐのを難しくしてみようと思ったが、【完全循環呼吸】を使っているときに【筋力強化】を使うのはかなり危険だと思ってやめた。【液化】も使っているしな。


【液化】により体の形を変えて、回るように泳ぐ。魚の視界はかなり歪んだ感じだと思うので、だんだん近くに行き、巻き込んだ方がいいか。


が、その作戦もできなくなった。


「ふふ。どうかな...って、ピンピンしてるのね。てっきり、かなり弱いのかと思ったけど。」


体の形を戻しながら、喋る。結構痛いしなこれ。


「はは...。そんな簡単なことで死ぬとでも?」

「じゃ。次はこれ。」


そう言って石を投げる。機械とはなんだったのか。

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