#21 不穏な風

「うーん...。」


起き上がる。そこはなんと機械が沢山ある病院だった。いや、そこまでびっくりすることじゃない。俺は倒れたんだ。病院に連れて来られるのは、なんら不思議じゃない。


が、ここに連れてきた奴は?なんで連れてきた?など疑問はいくつも浮かぶ。


「やぁやぁ。調子はどうだい?」


と、どこからか声が聞こえる。


「ここ。ここだよ。」


と、上の方から声が聞こえる。


「放送しているの?」

「そう。」

「なんで?」

「君の研究のため。」

「なんでそんなこと...。」


そこから返答が返ってくることはなかった。

よって、部屋から出ようとした時。


『でない方がいいんじゃないですか?』

『なんで?』

『だって外に行ったって、こんな服装だと何もできないじゃないですか。』


改めて自分の格好を見てみる。よく、患者が着ているような服装だった。薄めで寒い。


『...そうだな。これじゃ何にもできやしない。』

『とりあえずそこにいてください。私はまだ色々調べたいことがあるので。』

『あぁ。そうなの。よろしくね。』

『はい。任せてください。』


ということで、扉から離れ、ベットの方に戻る。

靴下ももちろん履いていないので足が冷たい。


「おや、でないのかい。」

「まぁね。ここにいた方が賢明だと判断した。」

「じゃ、君の能力の研究を進めていいかい?」

「...好きにしてくれ。扶桑ふそう先生。」

「...とおるでいい。」


そう言われた後、意識が落ちた。



こちら。リンセ視点。現在、メカニカラーの組織内部で情報集め中。


「やっぱり、色々ありますねぇ。」


今まで見たことないような能力があったり、能力者でも相当強い部類の能力者がいたり。


「ん?」


そこには能力が使えるようになる機械を集めている女がいた。しかも大量に。むしろ全部回収するから勢いだ。さすがに止めなければ。


「...失礼します〜。」

「誰だ!?」

「わっ。すみません道に迷ってしまって。私、友人と一緒に来たんですけど、はぐれてしまって...。」

「...そうなんですか。そうだなぁ...。ここから、左に行って、T字路があるでしょ。そこから右に行って、道をまっすぐ行くと人がいる場所に着くよ。」

「うわ〜。これってなんですか?」

「って...聞けよ...。」

「やっぱり、能力を使えるようになる装置か何かですか?」


とりあえず、ここにいることだけを考える。こいつを逃したら何か起こりそうで怖い。


袋の中を見てみると、沢山の能力の機械が入っていた。こいつがもし、メカニカラー内部の人間でないのなら、こいつはこの能力を持って逃げるんだろう。


じゃ、どうすべきか?


簡単だった。


「わ〜。とっても綺麗。これってもらってもいいんですか?」

「いや。ダメだよ。」

「なんでですか。あなたが、持っているものから一つぐらいもらったっていいじゃないですか。」


と、言って何か一つを持って、部屋の外の、に持っていく。


「待て!!!」

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