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「修道女様 修道女様も司祭様も御存じでしょう

あの事件を 大きな事件でしたから

国を巻き込んだ 大きな詐欺事件でございます」


彼の女性は わたしに目を見開いて

わたしは その鋭く光った瞳にたじろぎはしたが

恐らく あの事件のことであろうと頷いてみせました


しかし 何故?

あのたいそれた事件が この者と関係しているのか

わたしには 全く腑に落ちませんでした


それは ある詐欺師が偽の儲け話を持ちかけて

お金を騙しとるという事件でした

貴族や要人達 多くの金持ち達が騙されました


当時の財務大臣も ご多分に漏れず

初めは高利な配当で すっかり大臣を信用させ

国の金庫のお金も投資するよう唆したのです


監査日迄には 多額の配当を受け取る筈でしたが

何かの不手際で お金は大臣の手元に渡らず

補填はしたのものの発覚 大臣は罷免となりました

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