第4章 裏切り
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折れそうに括れた腰の華奢なお身体で
お嬢様は 全てを支えることになったのです
悲しみにくれる暇もなく
こと奥様に至っては 後悔の念から
時に正体が分からなくなるまでに
錯乱なされたのでございます
奥様は悔いておいででした
決して憎いとまでは思っていらっしゃらなかったので
心を閉ざされたまま 旦那様を亡くされようとは
ただ懲らしめてやろうと思っただけなのでしょうね
それが 折れる機会を失って
いつの間にか 大きな溝となったのです
そんな奥様を お嬢様は気づかわれました
発作の時は ずっと付き添われて
寝しななには 好きな詩を朗読してさしあげて
あの貴族様ですか?
どうして見せる顔がありましょう
旦那さまへの借金さえも 踏み倒して
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