第60話

「何がですか?」



「それってつまり…本音を言わせてたってことだろう?そんなこと…」




「たとえ無理やり本音を言わされていたとしてもアナスタシアという人物の評価が下がることはありません。まぁちょっと恥ずかしい事を言ったかもしれませんが、それでも彼女自身は嘘はつきませんそうでしょう?」



「えぇ秘術は自分自身にも降りかかるもの、多少話題をそらして誤魔化せても嘘は言えない」



「テンペスタ家の秘術の事は分かったがノヴェル家つまりティナの秘術は何だ?」



「前にも言ったと思うけど呪術師よ」



「それは分かる。…が呪術師でももっと何かあるだろう?同族の半数が消えても力を失わないとか言ってたじゃないか」


「そういえばそんなことも言ってたわね」



「均衡を保てると言っていたが消える以前ならノヴェル家は力ある家だったんじゃないのか?」



「…処刑した罪人の話を今更するのは気が滅入るのだけれど、元々呪術に目覚めた者たちの力は死んだらどこへ行くと思う?」


「そのまま消えるんじゃないのか?」


「普通はね。けど呪術師もある種の呪いかしら、呪いは消えることなく待大気をさまよい適合者へ受け継ぐのが自然かしら」



「えっとつまり、死んだ者たちの呪術は今はティナの中にあるってことなのか?」


「私だけじゃないわ、この前私の弟リアンに会ったでしょう?彼もまた呪術に特化している。レオンが城を離れられるのも彼の力が強いからよ」


「どうりで、クロードもいなかったのにこっちに援軍でこれたもんだ」




「彼はアルビノじゃないから、鬼神化しなくても強い。彼に逆らう逆賊はいないでしょう」



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