アナスタシアの試練2
私達は東の守護者との試練が終わったその足で西の国を目指していた
「姫様少し休まれては…?」
心配そうなクロードの声をよそに私は例の薬を多用していた
「問題ない」
クロードは何を言っても聞かなさそうな彼女をみてため息をついていた
「…ついたか」
「…お主がアナスタシア…か?年齢の割に幼いな」
少女の姿をしたエルフが近づいてきた
「あぁ、よく言われるわ。ここへは試練を受けに来たの。通してもらえる?」
「よかろう。奥でわらわが待っている進むといい」
そういうと少女の姿をしていたエルフは蝶の姿になって消えた
「…」
「お気をつけて中はエルフ族の長ニーチェの結界になっているはずです」
「…あぁ。そうだね」
ここからでも感じる彼女の強い思念のようなもの
薄暗い森を抜けるとエルフ族の長ニーチェが立っていた
「…ようこそ。わらわがエルフ族の長ニーチェである」
「アナスタシアだ。早速だが試練に挑戦させてもらう」
「あぁ、それが目的であろう。急いでいるのは公務が滞るからか?」
「君には関係のないことだが、そうだ。終わり次第氷の国へ帰らねばならんのでな」
「ならば手短に行おう。奥にある泉の水をここへ持ってくれば試練はクリアにするとしよう」
「助かるわ」
「姫様…私も」
「おっと、お主はここで待機だ。試練は一人で行うものじゃ」
「最初からそのつもりだ。クロードお前もそこで待っていろ」
私は奥へと足を踏み入れた
「さて、あの娘が無事に戻ってこれるじゃろうかの」
「あの娘…アナスタシアではないのだろう?本人はどうした?」
「…」
「そうか…亡くなったのか。すまん事聞いたのう」
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