第27話

「そうじゃ、彼女は、姉さまの幻を出すとは殺されたいのか?っと殺気だっていて大変だったのじゃ」


「…確かに…言いそう」



「…姫様の場合は、視界を塞がれても元居た場所まで戻ってこれますからね。幻は試練にはならなかったのでしょうね」


「…それはそうと、ユノ試練に打ち勝ち、己の信念を曲げずにここまで来た事認め、この証を授ける」

カシックの時と同様に証を渡された


「これで…ティナが助かる…」




「今レオン様に連絡しますね」


そう言ってクロードが式神を握るが様子がおかしい


「…?」



『…ジッジ…もうい…い!レオ…!これ以…は』


ノイズだらけで聞き取れないが喋っているのはレオンではない


『…おま…でも…逃げ』


ティナの声は焦っていたようだ


「どうしたんですか!?姫様!!一体何が!?」

『…今…クロードの声が…式神…』


ガサガサと地面に落ちている物を拾い上げる音がする


どうやら式神が地面に落ちていたようだ


『クロード!ユノ!こっちはもう…っ離しなさい!…レオン!!いやユノ!!助け…て』


ガツンッと鈍い音がしたかと思うと連絡が切られた


「なにやら物騒じゃのう」


「急いで城へ戻ろう!!」



「おぬしたちにエルフ族の加護があらんことを」



エルフからの見送りを受け足早に騎獣に乗り込んだ




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