第22話

「なっ…急に高度が下がって…」


俺たちの乗った騎獣はゆっくり下降していった


「ここから先は騎獣が使えません。おそらく守護者の力が働いているのでしょう」




「そんな…急がないといけないのに…!」



「…焦ってはいけません」



地面に着地すると下は少しぬかるんでいた



「ここは、元々雨が森を潤しているのですが…」



「山肌が見えている…崩れたのか?」



「崩れるほどの雨がこの辺りを襲ったのだろう」



「人と鬼が何ゆえにこの場所に立ち入った?」



「…妖精…?」


耳がとがった金髪の少女が立っていた


「否、わらわはエルフ族である」



「…なぁ、ここの泉を分けてほしいんだけど」


「…直球な奴だな。試練に合格したなら分けてやってもいい」


「…試練…?」



「なんじゃ?おぬし東でもやったじゃろうが。その証は飾りか?」


「あ、あぁ…そういえば戦ったな」


「わらわの試練は、戦いではないぞ。争いはきらいじゃ」


「…一体どんな試練だ?」

「挑戦するつもりならついてくるがいい」



そう言って踵を返すエルフ族の少女は樹海の奥へ案内する


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