第15話

―――れおん。



「…っ!?」



俺は一瞬ティナの声がして振り返るが居るはずもない




「気のせい…か?」


だが嫌な予感がした


そう思ったのもつかの間だった


窓から血まみれの式神が飛んできた



ティナに渡していた式神だった…


「…まさか…」



式神にメッセージなどは入っていないが…おそらくこれは…




「…リアン!」


「ど、どうしたの?そんなに慌てて…ってそれ姉さんに渡してた式神だね」



「あぁ…どうやら早速行くことになりそうだ。ここをあけることになるがいいか?」


「もちろん。この場所は僕がきちんと守っておくから。姉さんを助けに行ってあげて」


それに関しては心配していなかった


彼はティナの実の弟であり彼女に育てられた実力のある王族だ


「恩に着る」




騎獣を取り出し急ぎ早に乗り込む



「レオン、これを届けて」


これはアナスタシアの形見の呪術具だった



「…これ…いいのか?」


「姉さんも、アナスタシアがそばにいれば心強いと思うよ」



「分かった。預かる」





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る