第10話

 目覚めると窓のそばに小鳥が止まっていた。黄色い羽根をばたつかせて顔を傾けている。おはようと挨拶をしてもまだどこへも行かない。後ろでハハハと笑い声が聞こえた。


「小鳥と話してるんだ」


 ドゥワは部屋へ入ってくると窓を開けた。すると小鳥が無邪気にも部屋に入ってくる。ドゥワの手の上にひょこんと乗った。


「ドゥワはすごいですね」


 そういうとドゥワは不思議そうに顔を傾ける。


「そうかな、普通だと思うけど」

「いいえ、そんなことないと思います」

「ふーん」


 まだ納得がいかないという調子で、ところでと話を変えてきた。ドゥワは私の話し方が気に入らないといった。


「もっと気軽でいいよ、そのほうが楽だから」

「・・・・・・気楽に?」

「・・・・・・ああ、そういうこと」


 そういうこととは、と聞くとドゥワはこう答えた。


「ミュリュは育ちが相当いいでしょ、要は金持ちだったてこと」


 すべてを見透かされたようで、なんとも居心地が悪かった。


「・・・・・・どうしてお分かりになったの?」

「見ればわかるでしょ、そこら辺の田舎娘はそんなに品がよくない」


 私は、ことの成り行きを素直に話した。ドゥワは驚くこともなく、平然とそうなんだといったきりだった。

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