第7・5話 君を好きな理由

「その後、あの三人はどうなったんだ?」


俺はあの後の事を何も知らなかった。強いて言うなら、あの日の次の金曜日に色瀬(空)さんと初めて話したくらいだ。


「しばらく、入れ替わりはやめるみたい」


「そうか。」


「でも、また再開するんだったら私たちが、サポートしてあげなくちゃね!」


「そうだな。」


「それと、今度五人で遊びたいから是非家に遊びに来てだってさ!」


「それまでに、三人の顔の違いくらいは見分けられるようにしないとな。」


「確かに!いい事言うね流石私の彼氏!!あっ、それで思い出した。空、私たちが付き合ってること知ってたの!まさかとは、思うけど蓮が教えたの?」


「まぁな。これで、お互いが抑止力になって秘密は言わないだろ。」


俺が色瀬(空)さんと話したのもこれが理由だ。

少しの沈黙がうまれた。


「どうした?」


彼女は少し頬を赤くして、


「いや、ただそういうとこが好きだなーと思って。」


彼女は普通の会話の時にこういう事を言ってくるからたちが悪い。


「.......別にこれくらい普通だろ。」


どちらも俯いたまま、しばらく時間が経ったことは言うまでもない。







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