プロフェッショナルとは?

 ヒトデ事ニルヴァーナ復活致しました。


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 欲も大事だが、ソレより何より………。 


「そう、喋るようになったし俺友達がほしい」


 何も考えず口に出してしまってから気付いた。


 独り言でも悲しすぎる。


 『友達欲しい』


 中々のパワーワードだ。

 

 人生の中でどれだけの人が言った事あるだろうか?

 『友達ほしい』と。

 きょうび学校行ったりしておけば自然と友達って出来るもんだ。

 だが俺はヒトデ。

 ヒトデには学校も試験も何にも無いっ!!!

 ゲッゲッゲゲ……おっとっと。

 そしてそもそもヒトデは陸に居ない。

 俺以外。

 故に俺孤独。


 この絶望とも言える応えに辿り着いてしまった時、俺に残ったのは一つの可能性だけだった。


 産卵―――――――――


 そう、仲間居ないなら産むしかない。

 友達欲しいなら産むしかない。

 なんなら嫁すら自分で産む。


 もはや神。

 ヒトデ神。

 GODニルヴァーナ。

 

「スキル覚えたいなー」


『かしこまりました~。スキルブックオープン』


 脳内で謎の女性の声が響くと眼前にスキルブックが現れぱらぱらと頁が自動でめくられていく。


 単体繁殖―――――SP1


 SP1と言う事は種族的に基本的な能力なんだろう。

 取り敢えず取得。


『単体繁殖を覚えました』


 取り敢えずLVは5だ!

 スキルポイントは山ほどある。

 そしてLVUPからの―――――――繁殖。


「ん?どうやって繁殖するんだ?」


『性的興奮状態になって下さい』


「は?」


 いきなり何時ものナレーション女性の声が頭の中に響いた。

 性的興奮状態になってください。


 ―――――ほう。


 性的興奮状態になって下さい。

 コレはヒトデGODニルヴァーナへの挑戦状。


 ―――――ふむ。


 タイトスカートのキャリアウーマン風女性が銀縁の眼鏡をくいっとしながら言うんだ。

 『性的興奮状態になってください』


 ―――――おう。


 ケモ耳可愛いキャラが爆乳揺らしながら露出多めのコスチュームで言うんだ。

 『性的興奮状態になって欲しいにゃん♡』


 ―――――うっほ。


 むしろ全裸でオッケー。


 ん?そんな程度で性的興奮を覚えられない?

 なんだ貴様素人か?

 俺ほどのプロフェッショナルになると素人と言うワードだけでむくりと起き上がれるのさ。

 何がなんて野暮なこと言っちゃいけねーぜ。

 生前俺はノーハンドフィニッシュまで極めたんだ。

 色を、薫りを、感触を、舌触りを、粘りけを、嬌声を、快感すらも想像で補うのだよ。

 プロの童貞とはそういうもんだ。

 そう、俺は誇り高き孤高の童貞。

 俺に出来ない妄想なんて無い。


 俺は静かにすっと目を瞑る。

 そこには永遠とも言える世界が広がっている。

 さぁ、駆り立てるんだ。

 自分の妄想で。

 己を高めるのだ。



 燃えろ!!!!俺の小宇宙コスモよ!!!!

 目覚めろ!ゼンブンゼンシズ!!

 黄金闘士の位まで!!!!



「ば、馬鹿な――――――」


 



 全裸の委員長がその肢体を触手に巻き付かれ、眼鏡をズレ落し懇願するようなそれでいて全てを拒絶するような、そんな瞳で僕を見つめていた。

 彼女は言った。

 ほんのりと上気した頬は赤らみ、恥ずかしそうに。


『わ、私で…………性的興奮を、お、覚えて…………欲しい』




 ―――――――パイルダーーーーーーーオンっ!!!!


 興奮の渦に身を委ねる。

 そして俺を襲い来る猛烈な到達感。

 悦楽。

 快楽。

 愉悦。

 快感。

 ――――賢者。


 コロコロコロコロ。



 何故か卵が産まれていた。 


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