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「アンタちょっとあたしを馬鹿にしすぎじゃない?」
「馬鹿になどしておらぬ。的確なアドバイスであろう。事実、現代のこの時間軸では
「あの女に手を出したら自分が危うくなることぐらい知ってるわよ。第一アレに手を出して手に入れられるならご先祖様達が苦労したりしないでしょ。出来ないからこそこの状況になっているんだし、だからこそあの男が欲しかったんじゃない。せっかく切り札になりそうなものも手に入れたのに」
そう言いながら紅茶を置き、親指の爪を噛んで目の前のテーブルに置いてある
「
「お嬢は何か都合の悪い事柄が出てくればすぐに人のせいになさる、悪い癖ですぞ」
「何よ、今回は本当にアスラのせいじゃない。猶予とか与えちゃってさ、しかも六日も。好きなだけ影を連れて行っていいしどんな術を使っても構わないから、どうにかなさい命令よ」
その言葉と共に
「しかし、よろしいのか? すでに眷属従いとなっている者に手を出しても」
「
やれやれと言った態度を見せるアスラだったがその瞳は金色に輝く。
「御意、命令とあらば」
金色の瞳を輝かせながら深く腰を折って
静かになった空間で
「本当に忌々しい、大嫌いだわ」
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