信じよう君を

「君はどうしてここに?」

 あなたはスライム達との対話を試みました。

「ぷるん」

「……」

「ぷるん」

「……」

「ぷるん」

 スライム達は人語が話せないのか体を揺らして音を鳴らすばかりでした。

 それでもあなたは、対話を選んだのだ、と自分に言い聞かせて辛抱強くスライム達を見守りました。


 スライム達との対話をすることを決めてから数分が経ちました。

 時々独り言を話して時間を潰していました。

「はあ、駄目か」

 敵対していない様子からの期待でしたが諦めの気持ちが強くなってきた時、

「あ」

 スライム達は人の言葉のように音を出しました。

「おお!」

「あいうえお」

 スライム達はあなたの独り言から学習したようにスラスラと人語を話し出しました。

「僕達、実は……」

 スライム達はそこまで言うと黙り込みました。

 あなたはスライム達をじっと見つめていました。

 部屋の窓はスライム達が入ってくる時に開けられたのか風が入ってきました。

 スライム達は顔を上げると陽の光が当たって特別キラキラ輝く個体が前へと進み出てきました。

「……これを」

 スライムが体の中から取り出したのは金歯でした。

「これは?」

 あなたは聞きました。

「……王様が落としていったのを拾ったんだ。でも、どうして良いかわからなくて、それで強そうな人達が来たから盗ったことがバレたと思って、やられると思ったら怖くって、それで……」

 スライム達は再びうつむきました。

 窓の外では先程よりも強く風が吹いていました。

 ゴウゴウと音が鳴り、窓はガタガタ音を立てていました。

「大丈夫だよ」

 あなたは言いました。

「え!?」

 スライム達は驚いたように顔をあなたに向けました。

「確かに探してた。でも素直に渡してくれたじゃないか」

 あなたはスライム達に話し微笑みかけました。


 それから、あなたは仲間達に王の落とし物を見つけた事を伝え街へと戻りました。

 しかし、結果は頼まれていたものと違うと怒られただけでした。

 そのため、今でもザプスカイの街からスリブシの村の間た。

「はあ、駄目か」

 敵対していない様子からの期待でしたが諦めの気持ちが強くなってきた時、

「あ」

 スライム達は人の言葉のように音を出しました。

「おお!」

「あいうえお」

 スライム達はあなたの独り言から学習したようにスラスラと人語を話し出しました。

「僕達、実は……」

 スライム達はそこまで言うと黙り込みました。

 あなたはスライム達をじっと見つめていました。

 部屋の窓はスライム達が入ってくる時に開けられたのか風が入ってきました。

 スライム達は顔を上げると陽の光が当たって特別キラキラ輝く個体が前へと進み出てきました。

「……これを」

 スライムが体の中から取り出したのは金歯でした。

「これは?」

 あなたは聞きました。

「……王様が落としていったのを拾ったんだ。でも、どうして良いかわからなくて、それで強そうな人達が来たから盗ったことがバレたと思って、やられると思ったら怖くって、それで……」

 スライム達は再びうつむきました。

 窓の外では先程よりも強く風が吹いていました。

 ゴウゴウと音が鳴り、窓はガタガタ音を立てていました。

「大丈夫だよ」

 あなたは言いました。

「え!?」

 スライム達は驚いたように顔をあなたに向けました。

「確かに探してた。でも素直に渡してくれたじゃないか」

 あなたはスライム達に話し微笑みかけました。


 それから、あなたは仲間達に王の落とし物を見つけた事を伝え街へと戻りました。

 しかし、結果は頼まれていたものと違うと怒られただけでした。

 そのため、今でもザプスカイの街からスリブシの村の間で捜し物を続けていました。

 変わらない日々のようで変化もありました。

 あなた達には心強い味方ができました。

「ぷるん」

 今日も仲間達と王の捜し物をしました。


END 新たな仲間


































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「気まぐれな王家の頼みのお使い」へ

https://kakuyomu.jp/works/1177354054894917063/episodes/1177354054895315636

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