地産地消が良いと思います
「じゃあ、ドゥーニャに任せるよ」
あなたは言いました。
「……」
以外だったのか目を丸くしてドゥーニャはしばらく固まっていました。
「……あ、案内しようと思ってよ」
ドゥーニャはそう言って着いてくるよう合図してから歩きはじめました。
「ラーメンが良かったけど決まったことは仕方ないしな。ま、食べ物なら何でも楽しみだぜ」
ボイは歯を出して笑い出しました。
「昼ご飯なんですから急に関係のないお店には行かないと思いますよ」
マナはボイの言葉に答えつつも不安そうな目でドゥーニャの背中を見つめていました。
「どうもいらっしゃ~い」
田舎っぽさを漂わせた声を聞いただけで安心してしまうおばさんが出迎えた。
「あら、ドゥーちゃん。来るなら言ってくれればよかったのに」
「今日はそういうのじゃ無くってよ」
どうやらドゥーニャとお店のおばさんは知り合いらしい。
「そうなの? でもお友達まで居るじゃない」
「パーティの仲間であってよ」
「本当! ドゥーちゃんがいつもお世話になってます~」
おばさんは再びドゥーニャ除く他3人に対して頭を下げた。
「本当だぜ」
と言ったのはボイだ。
「そこはこちらこそ、だと思いますよ」
マナが取り繕うように言った。
「まあ、立ち話もなんですし入ってご飯でも食べながら話しましょう。あんまり豪華じゃないけど味は自信があるのよ」
「トーカさん。本当に客として来ただけであってよ」
ドゥーニャはおばさんの名前まで知っている仲らしい。それにしても普段のドゥーニャとは似ても似つかない押されっぱなしの雰囲気だった。
出てきたものは確かに簡素だった。
家庭食として並んでいてもおかしくないような主食、主菜、副菜、汁物が並んでいて緊張することもなく食べてしまった。特に野菜が多かった事が良かったのか女性陣も手を止めることなく食べ始めていた。
「おばちゃん。おかわり!」
「トーカさんであってよ」
「いいんだよ。あんたはよくたべるねぇ」
「へへ、俺はボイってんだ。野菜はあんま好きじゃねぇがこれはウマい」
確かに茹でてあるだけのようだが塩を振っただけで十分に食べられる。
「これはレベジって言うんだけどこの村の特産品さ。新鮮で美味しいだろう?」
「うんめぇよ!」
トーカさんの雰囲気も相まってリラックスして食卓を囲むことができた。
「ごちそうさまでした」
「また来てな~」
トーカさんが見えなくなるまで手を振ってもらっていると村の入口までたどり着いた。
「ワタクシも満足であってよ。そろそろ捜し物を再開しなくって?」
ドゥーニャがあなたに尋ねてきた。
捜し物再開。
「お腹を満たせば」へ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894917063/episodes/1177354054895741425
まだ休憩。
「お腹を満たして」へ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894917063/episodes/1177354054896675731
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