第131話 言うに言えない

隊長さんが今日は訓練終了と告げて、副隊長さんと積立ての内容を話し合うという。

うんうん、適正になるよう話し合ってね。

さっきからエーリーズが、ずっと手元を見ている。

「気になるの?」

「もちろんです、それ何ですか?」

珍しく前のめりだ。

「…タブレット」

何て呼ぶのか聞いてるわけじゃないよねー

そんな目で見ないで!

「説明するには言葉が足りない」

しょんぼりするな。罪悪感が湧くじゃないか。足りないのは本当なんだ。こっちが知ってる言葉では伝わらない。

「そのうちオモチャとして貸したげる」

言葉ではなく、こういうモノだと体感した方が早い。


部屋へ戻ってカウチへバタン。

怒りで頭が煮えそうだ。神様にただの人が敵うわけないだろーがぁっ!

ああ、お腹空いたな…

目の端にエーリーズがうろうろしてるのが映る。

聞きたいこと、いや、聞き出さなきゃいけないことが、山程あるんだろうねぇ。でも、言わない、てか、言えない。

あーあ、と思ったところで、ノックも無しにドアが開いた。

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