第126話 二つ分

エーリーズが、すぐに会えると言ってきた。

小会議室みたいなとこで待ってると。

「お待たせしました」

テルトが先に現れた。

「…久しぶり」

「そうですね、久しぶりです」

印刷機の試作にてこずってる…てとこだったはず。

殿下が二人ほど連れて室内へ入ってくる。

「お呼び立ててゴメンなさい」

言いながら、机の上にぽん、と本を置く。

気分的には、叩き付けるか放り投げるかしたいとこだが、やったら大人げなさ過ぎる。

「殿下には内容、テルトには製本の参考に」

「これは…」

「先に見せていただいてもいいですか?」

テルトはさっと本を取った。

カバーを外し、表紙を眺め、ひっくり返し、パラパラめくり、カバーを戻すとため息を吐いて、机に本を戻した。ため息も出るか。まだその段階じゃないし。

次に殿下が本を取った。

漢字かな混じりの文章だが、ふりがなも多い。学年ごとの漢字説明はひらがなの方が多い。

両隣にいる二人と一緒に、食い入るようにして、ページをめくっていく。



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