第112話 仕事開始

さて、忘れてないだろうな、仕事。

伝票を集めて、チェックする。大大中小中小大中大っと振り分けて、内容別に帳票の準備をする。

「ババァっ!五番にブツねぇぞっ!」

「誰がババァか!」

ヤンキー上がりは口の悪いのが多い。

「見せて!」

投げるように、ファイルを寄越す。

「…んー、あー、これ、五番じゃないわ、五号。もう車に載ってる」

ファイルを戻す。

「ちッ、紛らわしンだよ」

いや、ちゃんと見ろよ。いつもは見てるだろう。

「自分が悪いのにねー」

お土産をくれた田中さん。

「そこ突っ込んでイライラ運転されてもね」

「あのね、これ、カウンターに有ったんだけど」

のんびりと、忘れ物かなぁとバインダーを出す。

記載内容から、忘れ物だろう。

担当ドライバー、山本…

窓から見ると、今まさに乗ろうとしているところ。

慌てて窓開けて叫ぶ。

「やまーっ!やーまーもーとーっ!!忘れ物ー!」

声は届いて、駆け戻ってくる。

「すいませーん」

休み明けで、みんなボケてんのかなぁ。

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