第97話 王妃様からおよばれ

夕方にはまだ早い時刻に、エーリーズと二人、城へ戻り着いた。

坂の下には自転車置き場が出来ていて、そこへ駐輪しておく。多い。誰のだろう。

「私とおばちゃんの自転車の他は、国王陛下がみんなで使うようにと、買われたものです」

シェアするようにってか。やっぱり王様としては、良い王様だなぁ。

坂を上り、門をくぐったところで、呼び止められる。

「王妃様がお部屋へおいでくださいますようにと」

何だろうと、エーリーズの方を見る。エーリーズも知らないのか、首を横へ振った。

「お茶をご一緒にとのことです」

「お伺いします」

そのまま行こうとしたら。

「一度、お着替えを」

え、着替えなきゃダメ?エーリーズに袖を引かれ、止められた。

「大袈裟じゃない?」

「いいえ」

きっぱりと答え、手を引っ張っていく。

部屋へ戻り、着替えとして差し出されたのは着物。

着付けなんか出来ませんが。

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