第94話 作って欲しい物

さらっと描いた絵で、さらっと説明。

「知ってる範囲なんで、こんなとこ」

社内イベントのイラスト描くのに、ググって調べた程度のこと。

「合板には向いてる木があるんだけど、ここでそこまでは分からないし」

「竹で作りましょう。節抜きの竹ひごを圧着すれば」

「素材としては、それでいいか」

「厚みについては強度など、試して決めます」

ちょっとした物を作って欲しくても、それを示す言葉はない。だから描く。

バンゴーは「面白そうな物」だと言った。

「細長いのと、ホームベース?とりあえず二つで」

「OKOK、それで結構よ」

楽しそうに笑いながら、忙しくなるのを喜んでいるようだ。

「じゃあ戻るから」

「お帰りの頃には、舟を持って行きます」

「お願いします」

部屋から出て、工房へ向かう。


工房では二人の王子が何やら動かしている。

グラインダーかな?

「あっ!おばちゃん!これね、削るんだって!」

やっぱグラインダーか。ふーん、足踏み式ね。で、適当に何か削らせてもらってるのか。



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