第89話 兄弟王子

このままだと、ダメ王子製造が進む。

身分がなければ引きニートで終わりそうだが、担ぐ連中がいると、勘違いが増長されて、下手すると将来的に内乱の元になりそうだ。

中間子は親の目が届きにくいとはいえ、ホントあかんだろ。

「おばちゃーん!」

セヴリップの半泣き声に、顔を上げたところ、固まっていた。

手にはオモチャの舟。

「どうしたの?」

こっちから近寄る。差し出される舟。

ちょっと壊れてますねぇ。まぁ、お兄ちゃんにやられたんでしょうねぇ。固まってたしねぇ。

「バンゴーのとこへ持って行って、直してもらおうか?」

「直るの?」

「作った人だから、大丈夫だよ」

材料と道具があればやるんだけど、どっちも無いからな。

「僕、お願いに行く!」

え、それは…いい案かもな。

工房見学なら、してみたいし。

「お父様に行っていいか、聞いてからね」

「うん、聞いてくる」

「僕も行くぞ!」

背後から第二王子の声。

「いけません、ジェンドガム様!」

「お父様に聞いてくれば?」

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