第70話 国の付き合い

「先だって国境付近の調査をさせた」

出稼ぎの話か。

「言われた通りで、ある村では半分ほどの働き手が隣国の者だった」

それ、すでに多いよ。

「これも聞いていた通り、いさかいが起こっていた」

続けて王様は、早急に手を打たなければならないだろうと言った。そりゃそうだ。

「追い出すのは簡単だが、戻ってくるだろう」

「国境に壁を作りますか?」

いやいや殿下、万里の長城作っても人は入ってくる。

「隣国全てに抗議してもどうなるか…」

ここは抗議じゃなくて交渉なんだけどなー

「あのね、隣国にお金貸して、治水事業させて」

「えっ?」

「出来るよね?」

まずはこの国の上下水道の仕組みを隣国へ売る。

「いったいそれは…」

詳しい訳じゃないけど、無関心でもなかったから。

「うん、説明する」

ODAの借款の仕組み。有利子無利子、技術供与。

利用に制限を付けてお金を貸す。国力をみて、返済期間も決める。借りた方はそれで公共事業などを行う。

自国に仕事があるので、出稼ぎから戻る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る