第54話 九九クイズ
例によって中庭のビーチチェアの上で、頭抱えてのたうってる時。
腹の上へ末っ子王子様が。末っ子王子のお名前はセヴリップ君。こないだ元気よく自己紹介してくれた。
「おばちゃん!」
「何ですかー?」
「遊ぼ!」
んー、掛け算でも教えてやるか。
「エーちゃん、たくさんボタンあるかな?」
「揃ってなければあるかも…」
「数あればいいよ」
分かりましたと、取りに行く。
「何するの?」
「頭を使う遊び」
「難しいの?」
「覚えるだけだよー」
三の段までいってみようか。
ボタンを受け取って4つ並べる。
「いいかな?縦に2つ、横に2つでににがし」
「ににがし?」
「4つになるからね」
横へ1つ、その下に1つ、ボタンを並べる。
「で、これがにさんがろく」
「6個だから?」
「そうよー」
にごじゅう、まで並べて、では問題です。
「にしはいくつですか?」
「えっと、にしは、8!」
「正解ー」
えっへへーと得意気に笑う。
「にいちはいくつですか?」
えっ?という顔。2から始めたからな。
「にいちはぁ…」
しばらくボタンを睨んでいたが。
「2!」
「はい、正解ー。決まりは分かった?」
「うん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます