第27話 縮小させよう

テルトに竹細工の職人を紹介してもらう。

「バンゴーといいます」

若い。その方がいいけど。

そして頼んでいたものを出してもらう。二十センチ程の細い竹。

小刀を借りて、節の無い端を削る。ミニ竹槍完成。

ここからが勝負どこ。

三角の先端の裏側を、薄くなるよう削る。慎重に真ん中へ切れ目を入れる。

どうかなー?どうだろう?

「エーちゃん、紙と硯貸して?」

墨はもうすってあった。

紙のサイズこそ半紙だが、紙質は違う。コピー紙とはいかないものの、和紙でもわら半紙でもない。

作りたての竹ペンで、すーっと線を引いた。おお、上手いこといった。くるくるくるーっと、試し書きを続ける。何とかなるかな。

「テルト、ペン先作って欲しいんだけど」

言いながら、紙の空白部分へ絵を描く。かぶらペンの上から見た図、横から見た図。

「これ、この竹ペンを軸にして、取り付けられるようにね」

「バンゴーには竹ペン量産して欲しいんだけど」

竹ペンの絵を描いて説明。使い捨てたくはないので一工夫入れる。

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