第47話

「とりあえず、おねーちゃんについてく」

 スライムが出した結論はこれだ。当初の目的は果たせそうだが……。

 加えて問題はこのスライムをどうやって人目を避けて連れ帰るかだ。空は飛べないし、必然的に馬車に乗せることになる。街中に戻る必要もある。道中多くの人の目に留まることは間違いない。どうするか……。

「どうやってこの子を人目につかずに連れ帰るかだが……」

「私が隠せばいいんだよ、服の中に」

「いやいやいや、無理があるだろ」

「大丈夫大丈夫、お腹の方に重点的に集まってもらえば妊婦さんにしか見えないから」

「全然大丈夫じゃねえ!」

 多分その時は俺が石を投げられる。……一番近くにいる男だから。

「わたし、目立つ?」

「まぁ流石にな、いくら人型でもその緑色じゃあなあ」

「じゃあ……これでどう?」

 見る見るうちに体色が肌色に変化していき、見た目は殆ど人間になった。

 髪の毛が簡略化されてるのはそのままだしちょっとプルンプルン揺れてるが。いや、体の一部ではなく全体が。

 ますます見てはいけない姿になりやがった。肌色だけに裸なのが余計に気まずい。

 なんだか横でリゼが「見んな」オーラ出しているし。見ていないから。横向いているから。リゼとは逆方向の。

 表面の色を変える能力がスライムにはあるみたいだ。弱いとされるスライムはこれで身を隠して生きていたのかもしれない。

「仕方ないな、ほら、これ着せなよ」

 制服の上着を脱いでリゼに渡す。うぅ、結構寒い。周り氷だしな。

「何?匂いづけ?マーキング?」

 リゼがニヤニヤしながら聞いてくる。その発言をするのはお前にその発想があったって事だろ。大丈夫かお前。

「やっぱ返せ。寒い」

「冗談だってば」

 ……全く。

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