第44話
落ち着いてきたのかそれとも服従する事に決めて運命を受け入れたのか、スライムの強張りも解けてきた。
「そういえばあなた、どうしてこんなところに?」
「わかんない、さんぼーちょーって人にここにいろ、って言われたの」
「さんぼーちょー……参謀長か」
「参謀?何の?」
「さぁ?」
「わ、わかんない」
参謀……他国の軍のだろうか。秘密裏に魔物を利用して、実質世界を支配しているこの国を乗っ取るつもりなのかもしれないな。
「話してみた感じだと生まれたばかりの魔物みたいだな」
「そうだね。それにとても人に危害を加えそうには見えないわ」
「……キミ、魔法が使えるのか?」
「うん、簡単な水魔法なら使えるよ。さんぼーちょーは、人が来たらこの魔法で驚かして追い返せって」
「ちょっとあっちに向かって魔法撃ってみてくれないか」
魔物の魔法は出力調整なんてしない、危険なものだ。このスライムはどれだけの威力を打てるのだろうか。
「わかった!アクアバレット!」
スライムが魔法を発動すると、水が空中に球状に集まり、それが高速で射出された。
……当たると痛いだろうな。そう、激しい雨みたいな感じに。あと濡れる。それだけだ。
今のを見てかなり危険度は下がった。あれが当たっても死ぬ事はないだろう。
「わあ、すごいすごい!」
リゼは手を合わせて褒めている。子供を褒める母親のようなそんな感じの褒め方だ。
完全に見下している奴の褒め方なのだが、良いのだろうか。
「え、えへへ……」
スライムの方も満更でもなさそうだ。ならいっか
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