第43話
「た、たべ、食べないでください」
「流石に魔物を食べる趣味は無い……」
可哀想に、すっかり怯えてしまっている。
俺達を油断させるための演技かも知れないが、これは多分……ガチで怯えているやつだ。
「可愛い……」
リゼは上目遣いで涙目の女の子の姿をしたスライムを見て、恍惚を浮かべている。
何やら危ないスイッチを押しそうになっているようだ。戻ってこーい。
「決めたわ、私、この子飼う!」
「いやいや」
「ひぃっ」
「……ねえヘイン、なんだかこの子私を怖がってるんだけど」
「そりゃまあ一瞬で湖を凍らせる化け物を目の前にしたら怖いだろ。よかったじゃないか、有言実行で」
「こ、殺さないで……」
「殺さない殺さない。ついでに言うと危害を加えるつもりもない」
「ほ、ほんと?さっきビリビリされた気がするけど」
「それもそこの怖いお姉さんがやったから」
「ねえヘイン?それやったのあなたよね?」
「ぴぃっ」
……くそ、これでリゼだけが危ない人と認識させられれば俺の言う事は聞いたかもしれないのに。余計な事を。
「安心しろ、これ以上危害を加えるつもりはない。だから怖がらないで欲しい」
「うんうん。安心して?」
「う、うん……わかった……」
物わかりの良い子で良かった。もっと凶暴なものもイメージしてたからな。
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