アキラは金繰りに窮した青年。有紀は4歳。目が見えない少女。ふたりが出会う事から物語は動きます。聖夜の夜。無垢な心が出会ったのは道を踏み外した男。ひとときだけの言葉を交わした少女が、とても大切そうに受け取ったもの。それは、封の開けられたミントガム、心通わせた出会いは、次の出会を呼ぶのです。それはまるで賢者の贈り物のように。ここにあるのは、とても美しい物語です。きっと誰の心にも届くと思います。そうであったら良いと思います。
とある泥棒が入った先は――小さな女の子ひとりしかいないお家でした。泥棒と女の子は出会い、女の子は言いました――サンタさんでしょ、と。そんな泥棒サンタさんのささやかなプレゼントが、ミントガムでした。再会を約束し、泥棒は去ります。そして泥棒は今度こそ、ささやかではないプレゼントを女の子に捧げようと、額に汗して働き、そして――そのラストに、読む方もまた、甘く、そして切ない気分に浸らせてくれるものでしょう。ぜひ、ご一読を。
こんなに美しい話の流れが書ける作者さんを尊敬してしまう。一度目のクリスマスプレゼント、二度目のプレゼント。どちらも彼女に撮って嬉しくてそして……。話の終わりは、切なかった。
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