お餅つきは大変です。


 三十日の朝に神戸を出港し、明石海峡大橋など見ながら小豆島の坂手港へ。

 小豆島観光ののち船上で餅つき、三十一日の朝に坂手港を出港し、瀬戸内をクルージングしながら愛媛の今治港へ入港して、港に係留したまま、ここでニューイヤーのパーティーを開きます。


 翌朝、観光バスでしまなみ海道を通り、大三島の大山祗神社に、初もうでをすることになっています。

 そのまま、しまなみ海道を通り、元日の夕刻、尾道糸崎港で船と合流、翌日朝に瀬戸大橋を眺めながら午後遅くに神戸に着く予定だそうです。


 この船、喫水が四メートルなので可能なのです。

 

 そして翌日、宇賀ビルには、ゼブル騎士団のコシャル・ハシスさん、アナトさん、ラシャプさんの三人が待っていました。

 予定どおりバスが到着しています。


 山野家、浮田家、宇賀さんにクリームヒルトたちと茜さんが乗り込んで神戸に出発、年末ですがまぁ逆ですから、なんとか夕刻には神戸港へ、そして純白の『エオス号』が待っていました。


 真白さんも先に乗っているようです。

 人数に余裕があるので、年末に帰省出来ない東京聖女女学校の生徒たちも呼ばれているようです。

 それでもヴァランティーヌと明子さんが一番年下のようですね。


 ヴァランティーヌさんとフランソワーズさんは二人部屋、明子さんも母親と二人で二人部屋、かなりいい部屋ですよ。

 クリームヒルトさん達は隣合わせの三人部屋二室でクリームヒルトさん、京子さん、乙女さん、町子さん、静子さん、美千子さんとなっています。


「ねぇクリちゃん、この浴室、人工温泉になっている♪」

 いうが早いか、美千子さんが入っています。



 クリームヒルトさんが、

「早く出ないと……ウェルカムパーティーまで時間がないわよ!」

「忘れていた!大変!」と美千子さん

「もぅミチちゃんったら!」とクリームヒルトさん。

 

 ウェルカムパーティーは、それなりになったのは、いうまでもありません。


 翌日、船は出港し小豆島の坂手港、そして坂手港で夕刻から餅つき大会が行われます。

 茜さんが杵を持っています。


「茜姉様、がんばって!」とクリームヒルトさん。


 ズドン!ズドン!すごい迫力です。


 次に宇賀さんが杵を持ちますが、へっびり腰ですね。

 ヴァランティーヌさんと明子さんは、杵を持つのも危ない感じでした。


 次々と一人ずつお餅つき、クリームヒルトさんの番になると、

 ズドン!ズドン!臼が壊れそうです。


 山野五十鈴さんたち、それなりのご婦人がたはお餅を丸めています。

 

 わいわいがやがや、かなりのお餅がつきあがります。

 つきたてのお餅を皆で食べますが、やはり女性が多いのか、餡子で食べている方が多いですね。

 当然クリームヒルトさんも、餡子まみれのお餅を食べています。


 茜さんやコシャル・ハシスさんたちも、美味しそうに食べていましたね。

 大量に作られたお餅は、お正月の雑煮に使われ、さらに皆に均等にくばられる事になっています。

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