赤裸々告白タイム
六人は部屋に戻り、口々に、
「苦しいわ、こんなおなかになって、恥ずかしいわ!」
「温泉に浸かれば、おトイレに行きたくなるでしょう、腹ごなしに、早くいきましょうよ」
六人は浴衣に着替え、バスタオル及びタオル、シャワーキャップなどを持って屋上へと向かいました。
クリームヒルトさんが、
「確か一番奥と聞いているわ、これね、鍵はこれっと、開いた」
屋上に作られた露天風呂は、小さい屋根のある脱衣室があり、小さいトイレもついています。
海に向かって面しており、目隠し壁もちゃんとついていて、立ち上がると、首ぐらいは目隠し壁の上に出ますので、瀬戸内の海の夜景が見えました。
島々の山道らしきところには、ところどころ街燈らしきものが輝き、明らかに港や集落とおぼしき場所には、カラフルな光が鮮やかに輝いています。
行きかうフェリーや漁船の明かりも、彩りに一役かっているようです。
見上げれば満天の星が輝き、細い月がかすかに海を照らしています。
蓬莱の夜空はテラとは違いますが、それなりに星座名は似たようなものです。
町子さんが京子さんと手をつないで、目隠し壁から夜の海を覗いています
皆、目で二人を追ってはいますが知らん顔ですね。
町子さんが、
「お京ちゃん、私は美子様の女官になったのだけど、お京ちゃんも同じになるのね」
「ニライカナイに呼ばれたのよね、ニライカナイって、この蓬莱がある宇宙とは、別の宇宙にあるのよ」
「宮沢賢治の銀河鉄道は、一つの宇宙の中の話、でも今度乗る宇宙鉄道は、幾つも宇宙を渡るのよ」
「美子様のお側に侍り、側女になり、そして夫人になれば、星の世界を任されるそうなの」
「その世界にとっては、女神様のような存在になるの」
「お京ちゃんはいい女神になれるわ、だってとても優しいもの」
「それでも困ったら必ず私に相談してね、今度こそはお京ちゃんを助けると誓うわ」
京子さんが、
「私もよ、マチちゃんが困ったら必ず相談してね、約束よ」
美千子さんが、
「二人とも、お尻を丸出しにして、そんなことを云っても絵にならないわよ」
クリームヒルトさんが、
「そうよ、みんなお友達、お尻を見せ合った仲でしょう」
「困ったときは皆で相談するの、皆で力を合わせればいいのよ」
と断言しました。
「私たち六人は一心同体よ!」
静子さんが言えば、乙女さんも、
「私だって皆さんのためなら何でもするわよ、お尻だって見せてあげるわ!」
これで一気に和んだのです。
このあと部屋で赤裸々な告白タイムとなり、皆さん、昔をすべて語ったようです。
六人の絆は固く結ばれたようで、何かと集まって仲良くしています。
翌日から六人は夏を満喫、食べて寝て、泳ぎ疲れて温泉に、なかなかのお休みだったようです。
ただ後遺症がでましたね。
真っ黒に焼けた肌にビキニの後がくっきりと、そして皮膚はヒリヒリと痛み、ニライカナイで美子さんにかなり笑われたのです。
宇賀さんと五十鈴さん、貴子さんにはかなり怒られたようですね。
その上、明子さんとヴァランティーヌさんに、こうも云われたようです。
「嫌ね、いい歳なのに、女子力がかけらもないなんて!」とね。
FIN
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